空気圧縮機による送気式潜水における空気槽に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。…
関係法令 第31問
空気圧縮機による送気式潜水における空気槽に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
- (1)送気を調節するための空気槽は、潜水業務従事者ごとに設けなければならない。
- (2)予備空気槽を設ける場合は、潜水業務従事者ごとに設けなければならない。
- (3)送気を調節するための空気槽が予備空気槽の内容積等の基準に適合するものであるときは、予備空気槽を設けることを要しない。
- (4)予備空気槽の内容積等の基準に適合する予備ボンベを潜水業務従事者に携行させるときは、予備空気槽を設けることを要しない。
- (5)予備空気槽内の空気の圧力は、常時、最高の潜水深度に相当する圧力以上でなければならない。
正答 (5)
正答は (5)。これが誤りです。
予備空気槽内の圧力は、最高の潜水深度における圧力の1.5倍以上です(第8条第2項第1号)。「相当する圧力以上」では足りません。
たとえば最高深度30mなら、その深度の圧力は約0.4MPa(絶対圧)です。同じ0.4MPaしかない空気槽では、いざというときに送り込む力が残りません。1.5倍という余裕が事故時の生命線になります。
この論点は「1.5倍」を「相当する圧力」「2倍」などに置き換えて出題されます。数値そのものを覚えておく必要があります。
(1)〜(4)はいずれも第8条のとおりで正しい記述です。
空気槽(高気圧則第8条)
設置 空気圧縮機で送気するときは、潜水業務従事者ごとに
「送気を調節するための空気槽」と「予備空気槽」を設ける
圧力 予備空気槽内の空気の圧力は、常時、
最高の潜水深度における圧力の1.5倍以上(第2項第1号)
内容積 厚生労働大臣が定める方法で計算した値以上(第2項第2号)
省略 送気調節用の空気槽が予備空気槽の基準を満たすとき、または
基準に適合する予備ボンベを携行させるときは、予備空気槽は不要(第3項)
内容積の計算式(Dは最高の潜水深度[m]、Pは予備空気槽内の圧力[MPa])
ヘルメット式 V = 60(0.03D+0.4) / P
ヘルメット式以外 V = 40(0.03D+0.4) / P
(全面マスク式など)
係数の60と40は、送気量の規定(第28条)と対応しています。
圧力調整器を使わないヘルメット式は毎分60L以上、
圧力調整器を使う方式は毎分40L以上。ここが揃っていると覚えやすくなります。
出典:高気圧作業安全衛生規則 第8条第2項第1号
潜水士 2025年上半期実施分(2025年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)

