神経系に関し、誤っているものは次のうちどれか。…
高気圧障害 第23問
神経系に関し、誤っているものは次のうちどれか。
- (1)神経系は、身体を環境に順応させたり動かしたりするために、身体の各部の動きや連携の統制をつかさどる。
- (2)神経系は、中枢神経系と末梢しょう神経系に大別される。
- (3)中枢神経系は、脳と脊髄から成り、脳は特に多くのエネルギーを消費するため、脳への酸素供給が数分間途絶えると修復困難な損傷を受ける。
- (4)末梢しょう神経は、体性神経と自律神経に分類される。
- (5)感覚器官からの情報を中枢に伝える神経を体性神経といい、中枢からの命令を運動器官に伝える神経を自律神経という。
正答 (5)
正答は (5)。これが誤りです。
感覚の伝達も運動の命令も、どちらも体性神経が担います。「命令を運動器官に伝えるのが自律神経」というのは誤りです。
体性神経=感覚神経+運動神経、自律神経=交感神経+副交感神経。この2組の対応を覚えておけば、入れ替えの誤りに気づけます。
(3)について補足します。脳は体重の2%程度の重さしかないのに、全身の酸素消費の20%前後を使います。蓄えがきかないため、供給が数分途絶えるだけで回復不能な損傷を受けます。空気塞栓症や溺れが致命的になるのは、この脆さのためです。
(1)(2)(4)も正しい記述です。
神経系の分類
神経系
├ 中枢神経系 …… 脳、脊髄
└ 末梢神経系
├ 体性神経 …… 感覚神経(情報を中枢へ)+ 運動神経(命令を筋へ)
└ 自律神経 …… 交感神経 + 副交感神経
→ 「体性神経は交感神経と副交感神経から成る」は誤り。それは自律神経
→ 感覚も運動も「どちらも体性神経」。片方を自律神経とする選択肢は誤り
交感神経と副交感神経
交感神経 昼に活発。活動・緊張のときに働く(心拍増、血管収縮)
副交感神経 夜に活発。休息・消化のときに働く(心拍減、消化促進)
→ 昼夜を逆にした出題がある。「戦うか逃げるか」が交感神経と覚える
各臓器に双方が分布し、相反する作用で釣り合いをとっている(二重支配)
脳の各部
大脳 外側の皮質と内側の髄質。皮質に運動・感覚・記憶などの中枢
小脳 随意運動や平衡機能の調整。侵されると運動失調
延髄 呼吸中枢など生命維持に不可欠な中枢
脳神経 脳から直接出る12対の末梢神経
出典:人体の神経系に関する一般的な医学的知見
潜水士 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)

