一次救命処置に関し、誤っているものは次のうちどれか。…
高気圧障害 第30問
一次救命処置に関し、誤っているものは次のうちどれか。
- (1)傷病者の反応の有無を確認し、反応がない場合には、大声で叫んで周囲の注意を喚起し、協力を求める。
- (2)反応はないが普段どおりの呼吸をしている傷病者は、回復体位をとらせて安静にして、経過を観察する。
- (3)しゃくりあげるような途切れ途切れの呼吸がみられる場合は、心停止の直後にみられる死戦期呼吸と判断し、胸骨圧迫を開始する。
- (4)胸骨圧迫を行うときは、傷病者を柔らかいふとんの上に寝かせて行う。
- (5)胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む強さで胸骨の下半分を圧迫し、1分間に100~120回のテンポで行う。潜水 16/21
正答 (4)
正答は (4)。これが誤りです。
胸骨圧迫は、柔らかい布団の上ではなく硬い床の上で行います。
布団やマットレスの上では、押した力が体を沈めるだけに使われ、胸郭が十分に圧迫されません。胸が約5cm沈んだように見えても、実際には布団が沈んでいるだけ、ということが起こります。それでは心臓を押して血液を送り出せません。
ベッドの上で倒れた人には、床に移すか、背中に硬い板を差し入れてから圧迫します。
(3)の死戦期呼吸について補足します。しゃくりあげるような途切れ途切れの呼吸は、心停止の直後にみられるもので、正常な呼吸ではありません。「呼吸している」と誤認して様子を見てしまうことが、救命の遅れにつながります。
(1)(2)(5)も正しい記述です。
一次救命処置(BLS)の要点
反応の確認 反応がなければ大声で叫んで応援を呼ぶ。単独で行うことは避ける
呼吸の確認 「約10秒」で判断する。1分間もかけてはいけない
普段どおりの息がない、または判断できない場合は心停止とみなす
死戦期呼吸 しゃくりあげるような途切れ途切れの呼吸。
心停止直後にみられるもので、正常な呼吸ではない。
これを見たら直ちに胸骨圧迫を始める
胸骨圧迫 胸骨の下半分を、胸が約5cm沈む強さで、
1分間に100〜120回のテンポ。
硬い床の上で行う。柔らかい布団の上では力が逃げて効かない
回復体位 反応はないが普段どおりの呼吸がある場合にとらせ、経過を観察する
AED 電気ショックの後、またはショック不要のメッセージが出たときは、
直ちに胸骨圧迫を再開して心肺蘇生を続ける
出典:一次救命処置の標準的な手順
潜水士 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)

