潜水業務に常時従事する労働者に対して行う高気圧業務健康診断に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。…
関係法令 第37問
潜水業務に常時従事する労働者に対して行う高気圧業務健康診断に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
- (1)健康診断は、雇入れの際、潜水業務への配置替えの際及び潜水業務についた後6か月以内ごとに1回、定期に、行わなければならない。
- (2)健康診断の対象者は、水深10m以上の場所で行う潜水業務に常時従事する労働者であり、水深10m未満の場所で行う潜水業務のみに常時従事する労働者は対象ではない。
- (3)事業場において実施した健康診断の結果、異常の所見があると診断された労働者については、健康診断が行われた日から3か月以内に医師からの意見聴取を行わなければならない。
- (4)健康診断結果に基づいて、高気圧業務健康診断個人票を作成し、これを5年間保存しなければならない。
- (5)定期の健康診断を行ったときは、遅滞なく、高気圧業務健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。潜水 20/21
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。
健康診断の対象に水深の条件はありません。第38条は対象を「高圧室内業務又は潜水業務に常時従事する労働者」とだけ定めており、水深10m以上/未満で区別していません。水深10m未満の潜水業務だけに常時従事する労働者も対象です。
この「水深10m」という数字は、潜水士免許が必要かどうかの話と混同させるために持ち出されています。しかし免許のほうも水深による例外はなく(第12条「潜水士免許を受けた者でなければ、潜水業務につかせてはならない」)、どちらも水深では切り分けません。
(3)の意見聴取3か月以内、(4)の個人票5年保存、(5)の報告はいずれも条文どおりです。
高気圧業務健康診断の要点(高気圧作業安全衛生規則)
対象 高気圧業務(潜水業務・高圧室内業務)に常時従事する労働者
時期 雇入れの際/配置替えの際/その後6か月以内ごとに1回(第38条)
項目 ①既往歴及び高気圧業務歴 ②関節・腰・下肢の痛み、耳鳴り等の症状
③四肢の運動機能 ④鼓膜及び聴力 ⑤血圧と尿中の糖・蛋白
⑥肺活量 の6項目(第38条第1項)
追加 医師が必要と認めた者に、作業条件調査・肺換気機能検査・心電図検査・
関節部のエックス線直接撮影(第38条第2項)
通知 結果は異常の有無にかかわらず遅滞なく本人へ(第39条の3)
意見 異常の所見があれば3か月以内に医師から意見聴取(第39条の2)
個人票 5年間保存(第39条)
報告 定期のものは遅滞なく所轄労働基準監督署長へ(第40条)
出典:高気圧作業安全衛生規則 第38条、第12条
潜水士 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)

