着氷についての記述で誤りはどれか。…
航空気象 第16問
着氷についての記述で誤りはどれか。
- (1)一般的に着氷は過冷却水滴(雲・雨)中の飛行で、航空機の機体表面に過冷却水滴が衝突したときに起こりやすい。着氷に関する大気の状態で、着氷のリスクは気温、水分、水滴のサイズにより評価することができる。また、気温が0℃付近では、過冷却水滴が機体表面に衝突後、凍結するまでに後方へ広がることから、Clear Iceという危険な着氷が形成されることがある。
- (2)エンジンの気化器はベンチュリー管のような役目をし、燃料と空気から混合ガスを作る。気化器では空気が断続的に冷却するため空気自身の温度が下がり、着氷が発生する。しかし、気化器冷却の最大の原因は液体燃料の蒸発であり、これによる温度の降下がより大きくなるため、着氷が発生する。
- (3)プロペラへの着氷は、翼型の先端に氷が堆積することで発生する。着氷によりプロペラの効率が減少する。また、釣り合いが失われて起こる振動は、エンジン等他の構造にとって有害である。
- (4)晴れた大気中では着氷は起こりにくいが、相対湿度が高く、気温が0℃に近いようなときにはプロペラの羽や翼の上を通る空気の圧縮のため若干の水分が凝結し、着氷が発生することがある。
正答 (4)
正答は (4)。晴天での着氷は、翼の上面などで空気が膨張して冷え、水分が凝結して起こるもので、原因を「圧縮」とするのが誤りです。
翼の上面やプロペラの羽根の上では流れが速くなって気圧が下がり、空気は断熱膨張で冷えます。相対湿度が高く気温が0℃に近いと、この冷却で水分が凝結して凍り、着氷することがあります。圧縮なら気温は上がり、凝結は起こりにくくなります。
【ほかの選択肢】
(1) 過冷却水滴が当たって起こり、0℃付近では後方に広がってクリア・アイスになりやすいので 正しい
(2) 気化器ではベンチュリーでの冷却と、とくに燃料の蒸発で温度が下がり着氷するので 正しい
(3) プロペラの前縁に氷が付くと効率が落ち、釣り合いが崩れて振動が出るので 正しい
出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 自家用操縦士(飛行機・回転翼) 航空気象 問16(国土交通省 公表)出典元ページ
最終更新日
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