次の記述のうち,監査人が監査報告書において,意見を表明しない直接の原因となりうる事象又は状況の組合せとして最も適切な番号…

監査論 監査論 問題19

次の記述のうち,監査人が監査報告書において,意見を表明しない直接の原因となりうる事象又は状況の組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5 点)ア.被監査会社は新たに獲得した重要な子会社について連結の範囲に含めていなかったが,監査人が当該子会社を連結の範囲に含めない理由を調べたところ,その理由は,一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているとは認められなかった。イ.継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているが,経営者は当該事象又は状況に関して,監査人が納得するような評価又は対応策を示さなかった。ウ.被監査会社の重要な工場施設が未曾有の災害に見舞われ,監査人がその状況を調べたところ,この災害は,被監査会社の各種の資産のほか,中長期的な営業活動に甚大な影響を及ぼすと考えられたが,その損害が影響する項目の特定や損害額の予測は著しく困難であった。エ.監査人は,被監査会社において循環取引による売上が計上されていることを発見し,それが財務諸表に及ぼす影響は重要かつ広範であると判断した。

正答 (4)
正答は (4)。継続企業の疑義に経営者が評価・対応策を示さない場合(イ)と、影響が複合的で予測が著しく困難な災害(ウ)は、意見不表明の原因になりえます。 意見を表明しない場合(監査範囲の制約か、将来の帰結が予測できない事象)と、不適正意見・限定付適正意見の場合とを見分ける問題です。 【各記述】 ア 該当しない。連結の範囲の判断が会計基準に準拠していないのは会計処理の誤りで、影響の大きさに応じて限定付適正意見か不適正意見になります。 イ 該当する。経営者が評価や対応策を示さないと、監査人は継続企業の前提の適切性について十分かつ適切な監査証拠を入手できないことがあり、その場合は限定付適正意見又は意見不表明を検討します。
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ウ 該当する。将来の帰結が予測しえない事象・状況で、財務諸表への影響が複合的かつ多岐にわたる場合は、意見を表明できるかを慎重に判断し、意見不表明となることがあります。 エ 該当しない。循環取引による売上の影響が重要かつ広範と判断できているので、不適正意見を表明する場面です。 意見不表明の原因になりうるのはイとウで、(4) です。

出典:2022年(令和4年)第Ⅰ回 公認会計士試験 短答式試験 監査論 問題19(金融庁 公表)出典元ページ

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