会計上の見積りに関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。…

監査論 監査論 問題15

会計上の見積りに関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5 点)ア.会計上の見積りに関連する注記事項が合理的であるかどうかを評価するに当たって,監査人は,適用される財務報告の枠組みに準拠しているかという観点から検討しなければならない。ただし,評価した見積り項目に関する固有リスクの程度が低い場合には,その枠組みにおける測定基礎の目的に合致した判断が行われているかの検討は必ずしも要しない。イ.監査人は,見積りの不確実性に関する注記事項を評価するために,監査人自身が見積手法,仮定及びデータを設定することがある。このリスク対応手続は,経営者が適用した見積手法,仮定及びデータに対するリスク対応手続とは異なる。ウ.前年度の会計上の見積りの確定額又は再見積額の監査人による遡及的な検討は,当年度の監査のためのリスク評価手続であるとともに,経営者の前年度の見積りプロセスの有効性の評価に関する監査証拠を入手するための手続にもなり得る。ただし,当該検討は,見積りの時点において利用可能であった情報を基礎として行った前年度における経営者の判断を問題とするものではない。エ.監査人は,会計上の見積りにおけるアサーション・レベルの重要な虚偽表示リスクの評価の根拠を考慮し,当該リスクに対応するリスク対応手続を立案し実施しなければならず,監査調書には当該リスクと実施したリスク対応手続との関連性の記載を要する。

正答 (6)
正答は (6)。遡及的な検討は経営者の過去の判断を問題にするものではなく(ウ)、リスク評価の根拠と対応手続との関連を監査調書に記載します(エ)。 会計上の見積りの監査(監査基準委員会報告書540)を問う問題です。 【各記述】 ア 誤り。注記事項の合理性は、適用される財務報告の枠組みに準拠しているかという観点で評価します。固有リスクの程度が低くても、枠組みの測定基礎の目的に合った判断かの検討を省いてよいとはされていません。 イ 誤り。監査人が自ら見積額や許容範囲を設定することはありますが、その場合も見積手法・仮定・データの適切性を、経営者のものを検討するときと同様の観点で検討すると考えられます。異なる手続と割り切るのは適切ではありません。
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ウ 正しい。前年度の見積りの確定額などの遡及的な検討は、当年度のリスク評価手続であり、経営者の見積りプロセスの有効性の証拠にもなり得ます。当時利用できた情報に基づく経営者の判断の当否を問うものではありません。 エ 正しい。見積りのアサーション・レベルの重要な虚偽表示リスクの評価の根拠を考慮して対応手続を立案・実施し、リスクと実施した手続との関連を監査調書に記載します。 正しいのはウとエで、(6) です。

出典:2022年(令和4年)第Ⅱ回 公認会計士試験 短答式試験 監査論 問題15(金融庁 公表)出典元ページ

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