財務諸表監査に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。…
監査論 監査論 問題1
財務諸表監査に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5 点)ア.財務諸表監査における二重責任の原則とは,経営者と公認会計士が,適正な財務諸表を作成する責任を分担して負うことを意味するものであり,利用者の意思決定に有用な財務諸表を提供するために必要不可欠な原則である。イ.監査人に独立性が要求される理由には,監査人自身が,特定の利害関係者の利害に偏らず公正に判断できるようにすること,また,監査人の意見が財務諸表利用者に信頼されるようにすることが含まれている。ウ.監査における保証が,絶対的でなく合理的な保証に留まるのは,財務諸表には将来の見積りの要素が含まれるといった財務報告の性格や,財務諸表監査における監査手続では必ずしも不正による重要な虚偽表示を発見できるわけではないといった監査の固有の限界があるためである。エ.被監査会社の財務諸表は当該会社の財政状態,経営成績及びキャッシュ・フローの状況を適正に表示しているとの監査人の意見には,当該会社の安全性及び収益性に対する監査人の評価が含まれている。
- (1)アイ
- (2)アウ
- (3)アエ
- (4)イウ
- (5)イエ
- (6)ウエ
正答 (4)
正答は (4)。独立性は公正な判断と利用者の信頼の両方のために求められ(イ)、合理的保証にとどまるのは財務報告の性格と監査の固有の限界のためです(ウ)。
財務諸表監査の基本概念を問う問題です。
【各記述】
ア 誤り。二重責任の原則は、経営者が財務諸表を作成する責任を負い、監査人がそれについて意見を表明する責任を負うという、責任の区分を意味します。両者が作成責任を分担して負うという意味ではありません。
イ 正しい。独立性は、監査人が特定の利害関係者に偏らず公正に判断するため(精神的独立性)と、監査意見が利用者に信頼されるため(外観的独立性)に求められます。
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ウ 正しい。財務諸表には見積りなどの判断が含まれ、監査手続には不正を必ず発見できるわけではない固有の限界があるため、保証は絶対的ではなく合理的な保証にとどまります。
エ 誤り。適正意見は、財務諸表が会計の基準に準拠して適正に表示されているかについての意見です。会社の安全性や収益性を監査人が評価・保証するものではありません。
正しいのはイとウで、(4) です。
出典:2023年(令和5年)第Ⅰ回 公認会計士試験 短答式試験 監査論 問題1(金融庁 公表)出典元ページ
最終更新日
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