株主総会の決議の効力を争う訴えに関する次の記述のうち,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,正しいものの組合せとして最も適切…

企業法 企業法 問題10

株主総会の決議の効力を争う訴えに関する次の記述のうち,最高裁判所の判例の趣旨に照らして,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,当該株主総会について,株主の全員が招集の手続を経ることなく開催することに同意し,又は株主の全員がその開催に同意して出席しているという事情はないものとする。(5 点)ア.株式会社の取締役又は監査役の解任又は選任を内容とする株主総会の決議の不存在の確認の訴えの係属中に,当該株式会社が破産手続開始の決定を受けても,当該訴えについての訴えの利益は当然には消滅しない。イ.取締役会の有効な決議に基づかないで代表取締役により株主総会が招集され,その招集の通知が全ての株主に対して法定の招集期間に2 日足りない会日より12 日前になされたときは,当該招集の手続には性質及び程度から見て重大な瑕疵があり,その瑕疵が決議の結果に影響を及ぼさないと認められるときでも,裁判所は株主総会の決議の取消しの請求を認容すべきであって,これを棄却することは許されない。ウ.株主は,自己に対する株主総会の招集の手続に瑕疵がない場合には,他の株主に対する招集の手続に瑕疵があるときであっても,株主総会の決議の取消しの訴えを提起することができない。エ.ある議案を否決する株主総会の決議は,新たな法律関係を生じさせ,当該決議を取り消すことも新たな法律関係を生じさせるものであるから,ある議案を否決する株主総会の決議の取消しを請求する訴えは適法である。

正答 (1)
正答は (1)。破産しても役員選任決議の不存在確認の利益は残り(ア)、重大な招集の瑕疵は裁量棄却できません(イ)。 株主総会決議の取消し・不存在確認の訴えに関する判例を問う問題です。 【各記述】 ア 正しい。判例は、破産手続開始の決定を受けても、役員の選解任を内容とする決議の不存在確認の訴えの利益は当然には消滅しないとしています。破産しても会社の組織に関する事項は会社が行い、役員の地位は意味を失わないためです。 イ 正しい。判例は、取締役会の有効な決議なしに代表取締役が招集し、通知も法定の期間に2日足りなかった事案で、瑕疵は重大であり、決議の結果に影響がなくても裁量棄却(会社法831条2項)は許されないとしています。
解説の続きをみる続きを閉じる
ウ 誤り。判例は、株主は他の株主に対する招集手続の瑕疵を理由としても、決議の取消しの訴えを提起できるとしています。 エ 誤り。判例は、議案を否決する決議は新たな法律関係を生じさせず、取り消しても新たな法律関係は生じないので、否決の決議の取消しを請求する訴えは不適法としています。 正しいのはアとイで、(1) です。

出典:2023年(令和5年)第Ⅱ回 公認会計士試験 短答式試験 企業法 問題10(金融庁 公表)出典元ページ

最終更新日

この回を通しで解く この分野を年度横断で解く

「企業法」のほかの問題

  1. 2022年(令和4年)第Ⅰ回 企業法 問題10株主総会の決議の取消しの訴えに関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番
  2. 2022年(令和4年)第Ⅱ回 企業法 問題13公開会社である大会社が,定時株主総会の終結後遅滞なく,電子公告の方法により,貸借対照表及
  3. 2023年(令和5年)第Ⅰ回 企業法 問題16社債に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。
  4. 2024年(令和6年)第Ⅰ回 企業法 問題19次のうち,金融商品取引法上の金融商品に該当するものの組合せとして最も適切な番号を一つ選び
  5. 2025年(令和7年)第Ⅰ回 企業法 問題2商行為に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。な
  6. 2025年(令和7年)第Ⅱ回 企業法 問題5自己株式に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。

問題文・解答の修正依頼

スポンサーリンク