「株主等の権利の行使に関する利益の供与」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。…

企業法 企業法 問題7

「株主等の権利の行使に関する利益の供与」に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)ア.最高裁判所の判例の趣旨によれば,株式会社から見て好ましくないと判断される株主が議決権を行使することを回避する目的で,当該株式会社が,自己の計算において,当該株主から株式を譲り受けるための対価を何人かに対して供与する行為は,株主の権利の行使に関し利益を供与する行為に当たる。イ.親会社を有する株式会社が,株主総会における議決権の行使に関し,当該親会社に対して無償で財産上の利益を供与したときは,当該株式会社は,株主の権利の行使に関し,財産上の利益を供与したものと推定される。ウ.子会社を有する株式会社が,当該子会社の計算において,当該株式会社の株主総会における議決権の行使に関し,財産上の利益を供与することは禁止されていない。エ.株主は,株式会社に対し,株主の権利の行使に関する財産上の利益の供与を受けた者から当該利益の返還を求める旨の責任追及等の訴えの提起を請求することはできない。

正答 (1)
正答は (1)。好ましくない株主から株式を買い取る対価の供与は利益供与に当たり(ア)、株主への無償の供与は推定されます(イ)。 株主の権利の行使に関する利益供与の禁止(会社法120条)を問う問題です。 【各記述】 ア 正しい。最高裁平成18年4月10日判決は、会社から見て好ましくない株主が議決権等を行使することを回避する目的で、その株主から株式を譲り受けるための対価を何人かに供与する行為は、株主の権利の行使に関し利益を供与する行為に当たるとしました。 イ 正しい。会社が特定の株主に対して無償で財産上の利益を供与したときは、株主の権利の行使に関して供与したものと推定されます(120条2項)。親会社も株主ですから、この推定が働きます。
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ウ 誤り。禁止されるのは、会社又は「その子会社」の計算においてする利益の供与です(120条1項)。子会社の計算でしても禁止されます。 エ 誤り。利益の供与を受けた者に対する返還請求(120条3項)は、株主代表訴訟の対象となる責任追及等の訴えに含まれています(847条1項)。 正しいのはアとイで、(1) です。

出典:2024年(令和6年)第Ⅱ回 公認会計士試験 短答式試験 企業法 問題7(金融庁 公表)出典元ページ

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