株式会社と取締役との間における補償契約に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。…
企業法 企業法 問題12
株式会社と取締役との間における補償契約に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。以下,取締役が,その職務の執行に関し,法令の規定に違反したことが疑われ,又は責任の追及に係る請求を受けたことに対処するために支出する費用を「防御費用」という。(5点)ア.株式会社は,防御費用のうち通常要する費用の額を超える部分を補償することができる旨を定めた補償契約に基づき,その超える部分を補償することができる。イ.事業年度の末日において公開会社である株式会社が,取締役に対して補償契約に基づき防御費用を補償した場合において,当該株式会社が,当該事業年度において,当該取締役がその職務の執行に関し法令の規定に違反したこと又は責任を負うことを知ったときは,その旨を事業報告の内容に含めなければならない。ウ.取締役に対して補償契約に基づき防御費用を補償した株式会社は,当該取締役が自己若しくは第三者の不正な利益を図り,又は当該株式会社に損害を加える目的でその職務を執行したことを知ったときは,当該取締役に対し,補償した金額に相当する金銭を返還することを請求することができる。エ.株式会社は,補償契約を締結している場合であっても,取締役がその職務を行うにつき悪意又は重過失があるときは,当該取締役に対して補償契約に基づき防御費用を補償することができない。
- (1)アイ
- (2)アウ
- (3)アエ
- (4)イウ
- (5)イエ
- (6)ウエ
正答 (4)
正答は (4)。公開会社は補償後に職務上の法令違反等を知ればその旨を事業報告に記載し(イ)、図利加害目的なら返還を請求できます(ウ)。
令和元年改正で設けられた補償契約(会社法430条の2)を問う問題です。
【各記述】
ア 誤り。補償契約があっても、防御費用のうち通常要する費用の額を超える部分は補償できません(430条の2第2項1号)。
イ 正しい。公開会社の事業報告には、補償契約に基づいて防御費用を補償した会社役員について、その事業年度に職務上の法令違反又は責任を負うことを知ったときはその旨を記載します(会社法施行規則121条3号の3)。
解説の続きをみる続きを閉じる
ウ 正しい。防御費用を補償した会社は、役員等が自己若しくは第三者の不正な利益を図り、又は会社に損害を加える目的で職務を執行したことを知ったときは、補償した金額に相当する金銭の返還を請求できます(430条の2第3項)。
エ 誤り。悪意又は重大な過失による補償の除外(430条の2第2項3号)は、第三者に対する賠償責任から生じる「損失」についての定めです。防御費用は、悪意・重過失があっても、通常要する額の範囲で補償できます。
正しいのはイとウで、(4) です。
出典:2024年(令和6年)第Ⅱ回 公認会計士試験 短答式試験 企業法 問題12(金融庁 公表)出典元ページ
最終更新日
「企業法」のほかの問題
- 2022年(令和4年)第Ⅰ回 企業法 問題12指名委員会等設置会社に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ
- 2022年(令和4年)第Ⅱ回 企業法 問題15社債権者集会に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさ
- 2023年(令和5年)第Ⅰ回 企業法 問題18株式会社の吸収合併に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選
- 2024年(令和6年)第Ⅰ回 企業法 問題1商人(小商人を除く。)に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一
- 2025年(令和7年)第Ⅰ回 企業法 問題4創立総会に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。
- 2025年(令和7年)第Ⅱ回 企業法 問題7新株予約権に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい
スポンサーリンク

