監査基準改訂に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。…

監査論 監査論 問題11

監査基準改訂に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)ア.平成26 年の改訂では,従来の適正性に関する意見表明の形式に加え,準拠性に関する意見表明の形式が導入された。適正性に関する意見表明において,監査人は,財務諸表の表示が利用者に理解されるために適切か否かの判断に当たり,財務諸表が全体として適切に表示されているか否かについての一歩離れての評価を行うが,準拠性に関する意見表明では,このような一歩離れての評価は行わないという違いがある。イ.平成30 年の改訂では,監査報告書における「監査上の主要な検討事項」の記載が導入された。この意義は,財務諸表利用者の監査や財務諸表に対する理解を深めるとともに,経営者との対話を促進することにあり,副次的な効果として,監査報告書の情報価値を高めることが期待されている。ウ.令和元年の改訂では,守秘義務の対象に係る文言について,「業務上知り得た事項」が「業務上知り得た秘密」に改められた。これは,公認会計士法上の「業務上取り扱ったことについて知り得た秘密」との文言上の整合を図るため,秘密を対象にするものであることを明確にするという趣旨に基づいている。エ.令和2 年の改訂では,監査報告書において,「その他の記載内容」に係る記載が求められることとなった。監査人は,「その他の記載内容」の通読や検討に当たっては,あくまでも財務諸表監査の一環であることに留意することが求められるため,財務諸表や監査の過程で得た知識に関連しない内容についての重要な誤りの兆候に注意を払うことは求められていない。

正答 (2)
正答は (2)。準拠性意見では一歩離れての評価を行わないこと(ア)と、守秘義務の対象を「秘密」に改めた令和元年改訂(ウ)が正しい記述です。 監査基準の改訂の内容と趣旨を問う問題です。 【各記述】 ア 正しい。平成26年の改訂で、特別目的の財務諸表などを念頭に準拠性に関する意見の表明が導入されました。適正性の意見では財務諸表が全体として適切に表示されているかの一歩離れての評価を行いますが、準拠性の意見では行いません。 イ 誤り。平成30年改訂の前文は、監査上の主要な検討事項の意義を、監査の透明性を向上させ、監査報告書の情報価値を高めることにあるとしています。利用者の理解の深まりや経営者との対話の促進は、それによって期待される効果です。主従が逆です。
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ウ 正しい。令和元年の改訂で、守秘義務の対象が「業務上知り得た事項」から「業務上知り得た秘密」に改められました。公認会計士法の文言と整合させ、秘密が対象であることを明確にする趣旨です。 エ 誤り。令和2年の改訂では、その他の記載内容の通読・検討に当たり、財務諸表や監査の過程で得た知識に関連しない内容についても、重要な誤りの兆候に注意を払うことが求められています。 正しいのはアとウで、(2) です。

出典:2024年(令和6年)第Ⅱ回 公認会計士試験 短答式試験 監査論 問題11(金融庁 公表)出典元ページ

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