株式会社が剰余金の配当により株主に対して交付した金銭等(以下,「配当財産」という。)の帳簿価額の総額が,当該剰余金の配当…

企業法 企業法 問題14

株式会社が剰余金の配当により株主に対して交付した金銭等(以下,「配当財産」という。)の帳簿価額の総額が,当該剰余金の配当がその効力を生ずる日における分配可能額を超えた場合(以下,この場合における剰余金の配当を「違法配当」という。)に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)ア.違法配当に関する職務を行った業務執行者のうち,当該違法配当により配当財産を交付した取締役は,その職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明したときであっても,当該配当財産の帳簿価額に相当する金銭を株式会社に対し支払う義務を免れることができない。イ.取締役会設置会社において取締役会に違法配当の議案を提案した取締役が,交付された金銭等の帳簿価額に相当する金銭を株式会社に支払う義務は,分配可能額を限度として,株主総会の特別決議により免除することができる。ウ.株式会社の債権者は,違法配当により金銭等の交付を受けた株主に対し,その交付された金銭等の帳簿価額に相当する金銭を,当該債権者が当該株式会社に対して有する債権額の範囲内で,支払わせることができる。エ.違法配当に関する職務を行った業務執行者が,違法配当により株主に交付された金銭等の帳簿価額に相当する金銭を株式会社に支払った場合には,当該違法配当につき善意の株主は,当該株主が交付を受けた金銭等について,当該業務執行者からの求償の請求に応ずる義務を負わない。

正答 (6)
正答は (6)。会社債権者は債権額の範囲で株主に直接支払わせることができ(ウ)、善意の株主は業務執行者の求償に応じなくてよい(エ)からです。 【各記述】 ア 誤り。違法配当に関する職務を行った業務執行者や議案提案取締役は、その職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明したときは、支払義務を負いません(会社法462条2項)。過失責任です。 イ 誤り。この支払義務は免除できないのが原則で、分配可能額を限度とする免除には「総株主の同意」が必要です(会社法462条3項)。株主総会の特別決議では免除できません。
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ウ 正しい。会社債権者は、違法配当により金銭等の交付を受けた株主に対し、交付を受けた金銭等の帳簿価額(債権額を超えるときは債権額)に相当する金銭を支払わせることができます(会社法463条2項)。株主の善意・悪意は問いません。 エ 正しい。業務執行者等が支払をした場合でも、分配可能額を超えることにつき善意の株主は、交付を受けた金銭等について業務執行者等からの求償の請求に応ずる義務を負いません(会社法463条1項)。 正しいのはウとエで、(6) です。

出典:2025年(令和7年)第Ⅰ回 公認会計士試験 短答式試験 企業法 問題14(金融庁 公表)出典元ページ

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