分権化組織とグループ経営の管理会計に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。…
管理会計論 管理会計論 問題16
分権化組織とグループ経営の管理会計に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)ア.職能別組織とは,販売部,製造部,研究開発部,管理部などの専門的な職能ごとに区分された組織である。比較的規模が大きく,製品や顧客の多様性が大きい企業は,職能別組織を採用するメリットが大きい。イ.残余利益とは,事業部利益から事業部への投下資本にかかわる資本コスト額を差し引いたものである。プラスの残余利益が得られる投資プロジェクトの実施は,企業全体の利益の増加をもたらす。ウ.事業部長の業績評価を会計数値によって行う場合,事業部に対する追跡可能性に基づいて固定費を個別固定費と共通固定費に区分し,全ての個別固定費を事業部貢献利益より差し引いた事業部利益を用いることが望ましい。エ.プロフィット・センターである事業部の間で取引が存在する場合,各事業部が自己の収益性向上を追求することが企業全体の収益性向上につながるような振替価格を設定することが望ましい。
- (1)アイ
- (2)アウ
- (3)アエ
- (4)イウ
- (5)イエ
- (6)ウエ
正答 (5)
正答は (5)。プラスの残余利益の投資は全社の利益を増やし(イ)、振替価格は部分最適が全体最適につながるよう設定すべき(エ)だからです。
【各記述】
ア 誤り。職能別組織は、製品や市場が比較的単一の企業に向いています。規模が大きく製品や顧客の多様性が大きい企業は、事業部制組織を採用するメリットが大きいとされます。
イ 正しい。残余利益は事業部利益から投下資本に係る資本コスト額を差し引いたものです。資本コストを上回る利益を生む投資を行えば、企業全体の利益(資本コスト控除後の利益)が増えます。
ウ 誤り。事業部長の業績評価には、事業部長が管理できる項目だけで計算した管理可能利益を用いるのが望ましいとされます。個別固定費には事業部長が管理できないもの(本社が決めた設備の減価償却費など)も含まれ、全部を差し引いた利益は事業部そのものの評価に向く指標です。
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エ 正しい。事業部間に取引があるときは、各事業部が自らの収益性を追求することが企業全体の収益性の向上につながる(目標の整合性が保たれる)ように振替価格を設定することが望ましいとされます。
正しいのはイとエで、(5) です。
出典:2025年(令和7年)第Ⅰ回 公認会計士試験 短答式試験 管理会計論 問題16(金融庁 公表)出典元ページ
最終更新日
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