標準原価計算に関する次の記述のうち,原価計算の理論および我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適…
管理会計論 管理会計論 問題7
標準原価計算に関する次の記述のうち,原価計算の理論および我が国の「原価計算基準」に照らして正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)ア.材料受入価格差異を除く原価差異について,正常な状態の下で発生し,かつ,比較的多額と判断された場合,売上原価と期末たな卸資産に配賦されるが,このような処理には,当期の収益に対応させるべき管理可能な差異の一部を次期の収益に対応させてしまうという問題がある。イ.仕掛品勘定の記帳方法としては,投入段階で原価財の標準原価を仕掛品勘定の借方に記帳するインプット法と,期末に完成品や期末仕掛品の標準原価を仕掛品勘定の貸方に記帳するアウトプット法がある。ウ.標準原価を指示する文書としては,製造指図書に指定された製品の一定単位当たりの標準原価を構成する各種直接材料費の標準,作業種類別の直接労務費の標準および部門別製造間接費配賦額の標準を数量的および金額的に表示指定する標準製品原価表があげられる。エ.直接材料費差異を消費価格差異と消費数量差異に分解する際,価格と数量の両方の要因による混合差異が生じ,一般に,混合差異は消費価格差異に含められるが,これは材料購買部門の材料購買活動に関する責任を明確化するためである。
- (1)アイ
- (2)アウ
- (3)アエ
- (4)イウ
- (5)イエ
- (6)ウエ
正答 (2)
正答は (2)。正常で多額の差異の配賦が持つ問題点(ア)と、標準製品原価表の定義(ウ)が正しい記述です。
標準原価計算の差異の処理、仕掛品勘定の記帳、標準の指示、差異分析を問う問題です。
【各記述】
ア 正しい。原価差異を売上原価と期末たな卸資産に配賦すると、本来は当期の業績として示すべき管理可能な差異の一部が、たな卸資産を通じて次期に繰り越されます。理論上はこうした問題が指摘されます。
イ 誤り。インプット法とアウトプット法は、標準消費量と実際消費量を比べて数量差異をつかむ時点の違いによる区分です。インプット法は投入の都度把握し、アウトプット法は期末に完成品・期末仕掛品の量から標準消費量を計算して把握します。借方に記帳するか貸方に記帳するかの違いではありません。
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ウ 正しい。標準製品原価表は、製造指図書に指定された製品の一定単位当たりの標準原価を構成する直接材料費・直接労務費・製造間接費配賦額の標準を、数量的・金額的に表示指定する文書で、基準が標準原価の指示に用いる文書の一つに挙げています。
エ 誤り。混合差異を価格差異に含めるのは、価格は外部要因で現場が管理しにくいことが多く、現場の責任となる数量差異を混合部分の影響のない純粋な形で示すためです。購買部門の責任の明確化が理由ではありません。
正しいのはアとウで、(2) です。
出典:2025年(令和7年)第Ⅱ回 公認会計士試験 短答式試験 管理会計論 問題7(金融庁 公表)出典元ページ
最終更新日
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