区分所有者が専有部分の修繕等を行おうとする場合における次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。…
規約・管理委託契約 第25問
区分所有者が専有部分の修繕等を行おうとする場合における次の記述のうち、標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。
- (1)共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれがない専有部分の修繕等を行おうとする場合には、理事長の承認を受けなくても実施することができる。
- (2)専有部分の間取りを変更しようとする場合には、理事長への承認の申請書に、設計図、仕様書及び工程表を添付する必要がある。
- (3)主要構造部にエアコンを直接取り付けようとする場合には、あらかじめ、理事長にその旨を届け出ることにより、実施することができる。
- (4)専有部分の床をフローリング仕様に変更しようとして理事長への承認の申請をする場合、承認の判断に際して調査等により特別な費用がかかるときは、申請者に負担させることが適当である。
正答 (3)
正答は (3)。
【何を問うているか】
専有部分の修繕等について、標準管理規約が理事長の承認を求める場面と、届出で足りる場面、そして承認を要しない場面をどう切り分けているかを問う問題です。
【規約の構造】
標準管理規約は、区分所有者が専有部分について修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け若しくは取替え(修繕等)を行おうとする場合を、次のように分けています。
共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのあるもの あらかじめ理事長に申請し、書面等による承認を受ける。
承認を要しない修繕等のうち、工事業者の立入り、資機材の搬入、騒音、振動、臭気等について管理組合が事前に把握する必要があるもの あらかじめ理事長に届け出る。
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それ以外 手続不要。
承認が必要なのは建物そのものへの影響がある場合、届出で足りるのは工事の実施中の影響にとどまる場合、と整理すると分かりやすくなります。
【(1) 適切】
共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれがない専有部分の修繕等であれば、理事長の承認は要りません。室内の壁紙の貼替えのように、専有部分の中で完結し建物に影響を与えないものがこれにあたります。本肢は適切です。
【(2) 適切】
専有部分の間取りの変更は、間仕切壁の撤去などを伴い、共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれのある修繕等にあたりますから、理事長の承認が必要です。そして標準管理規約は、承認の申請にあたり設計図、仕様書及び工程表を添付した申請書を提出しなければならないとしています。理事長が影響の有無を判断するために必要な資料だからです。本肢は適切です。
【(3) 適切でない。これが正答】
標準管理規約のコメントは、承認を要する行為の例として、主要構造部に直接取り付けるエアコンの設置を挙げています。主要構造部に穴を開けるなどして直接取り付ける以上、建物の共用部分に物理的な影響が及ぶからです。したがって必要なのは届出ではなく理事長の承認です。本肢は届出で実施できるとしている点で適切でなく、これが正答となります。
【(4) 適切】
標準管理規約のコメントは、承認の判断にあたって専門的な判断が必要になる場合には専門的知識を有する者の意見を聴くなどの方法をとることが考えられるとしたうえで、調査等により特別な費用がかかる場合には、申請者に負担させることが適当であるとしています。その区分所有者の個別の希望のために生じた費用を管理組合全体の負担とするのは公平ではないからです。本肢は適切です。
【補足】
理事長の承認は理事会の決議を経て行うものとされています。理事長が単独で判断するのではない点も押さえておくとよいでしょう。
正答は (3) です。
出典:令和元年度 マンション管理士試験問題 問25(公益財団法人 マンション管理センター 公表)出典元ページ
最終更新日
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