総会の招集について説明した次の文章について、区分所有法の規定及び判例によれば、〔 ア 〕~〔 エ 〕の中に入るべき用語の…

管理組合の運営 第3問

総会の招集について説明した次の文章について、区分所有法の規定及び判例によれば、〔 ア 〕~〔 エ 〕の中に入るべき用語の組合せとして、適切なものはどれか。総会の招集通知においては、通常は、〔 ア 〕を示せば足りますが、〔 イ 〕など一定の重要事項を決議するには、そのほかに〔 ウ 〕をも通知するべきであるとされています(区分所有法第35 条第5項)。その趣旨は、区分所有者の権利に重要な影響を及ぼす事項を決議する場合には、区分所有者が予め十分な検討をした上で総会に臨むことができるようにするほか、〔 エ 〕も書面によって議決権を行使することができるようにして、議事の充実を図ろうとしたことにあると考えられます。そのような法の趣旨に照らせば、前記〔 ウ 〕は、事前に賛否の検討が可能な程度に議案の具体的内容を明らかにしたものである必要があるものと考えられます。

正答 (1)
正答は (1)。 【何を問うているか】 集会の招集通知に何を書かなければならないかについて、区分所有法第35条第5項の趣旨を穴埋めで確認する問題です。条文を暗記していなくても、制度の目的から筋道を立てて考えれば正解にたどり着けます。 【空欄アに入るもの 会議の目的たる事項】 区分所有法第35条第1項は、集会の招集の通知には会議の目的たる事項を示さなければならないと定めています。いわゆる議題です。「規約の変更の件」「管理者の選任の件」といった形で、何を話し合うのかが分かる程度に示すのが原則です。
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【空欄イに入るもの 規約の改正】 区分所有法第35条第5項は、一定の重要な決議事項については、議題に加えて議案の要領も通知しなければならないとしています。その対象は、共用部分の重大変更、規約の設定・変更・廃止、大規模滅失の場合の復旧、建替え、団地規約の設定、団地内の建物の建替え承認に関する決議です。いずれも区分所有者の権利義務に重大な影響を及ぼすものばかりです。本問の選択肢では「規約の改正」がこれにあたります。 【空欄ウに入るもの 議案の要領】 上記のとおり、追加して通知すべきものは議案の要領です。議案の要領とは、決議しようとする内容の骨子であり、たとえば規約の改正であれば、どの条項をどのように改めるのかが分かる程度のものが必要です。設問の文章が最後に述べているとおり、事前に賛否の検討が可能な程度に議案の具体的内容を明らかにしたものでなければなりません。単に「規約を改正する」とだけ書いたのでは足りないということです。 【空欄エに入るもの 総会に出席しない組合員】 議案の要領をあらかじめ通知させる趣旨は二つあります。一つは、区分所有者が十分に検討したうえで集会に臨めるようにすること。もう一つは、集会に出席しない区分所有者が書面によって議決権を行使できるようにすることです。書面で議決権を行使する人は、通知に書かれた内容だけを頼りに賛否を決めますから、議案の中身が分からなければ判断のしようがありません。したがって空欄エには「総会に出席しない組合員」が入ります。利害関係人や占有者は議決権を持ちませんから、ここに入る余地はありません。 【まとめ】 アは会議の目的たる事項、イは規約の改正、ウは議案の要領、エは総会に出席しない組合員です。この組合せは (1) です。 【実務上の注意】 議案の要領の通知を欠いたまま重要事項を決議すると、決議の効力が争われるおそれがあります。標準管理規約も、これらの事項を会議の目的とする場合には、その議案の要領をも通知しなければならないとしています。招集通知の作成にあたっては、議題と議案の要領を意識して書き分けることが大切です。 正答は (1) です。 ※2026年10月時点では、2025年の改正により、第35条第1項で、招集の通知には会議の目的たる事項とともに議案の要領を常に示すこととされ、一定の重要な決議事項に限って議案の要領の通知を求めていた第5項はなくなっています。

出典:令和2年度 マンション管理士試験問題 問3(公益財団法人 マンション管理センター 公表)出典元ページ

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