管理組合の総会において、総会を開催することに代えて、書面又は電磁的方法による決議(この問いにおいて「書面等による決議」と…

規約・管理委託契約 第32問

管理組合の総会において、総会を開催することに代えて、書面又は電磁的方法による決議(この問いにおいて「書面等による決議」という。)をしようとする場合に係る次の記述のうち、区分所有法及び標準管理規約によれば、適切でないものはどれか。ただし、当該管理組合の管理規約において、書面等による決議が可能である旨規定されているものとする。

正答 (2)
正答は (2)。 【何を問うているか】 総会を開かずに書面又は電磁的方法によって決議をする場合の手続を問う問題です。区分所有法第45条が定める仕組みであり、承諾(手続に乗せることへの同意)と賛成(議案への賛否)とは別物であるという点が最大の要点です。 【(1) 適切】 区分所有法は、この法律又は規約により集会において決議をすべきものとされた事項について、区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができると定めています。集会という場を開かないことについて全員が納得していることが前提になります。本肢は適切です。
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【(2) 適切でない。これが正答】 上記の承諾は、書面等による決議という方法をとることについての承諾であって、議案に賛成する意思表示ではありません。したがって、実際に議案が可決されるかどうかは、その事項について本来必要とされる決議要件を満たすかどうかで決まります。普通決議事項であれば普通決議の要件で足り、すべての組合員が賛成する必要はありません。本肢は可決にすべての組合員の賛成が必要としている点で適切ではなく、これが正答となります。全員の賛成が必要だとすれば、次の(3)が定めるみなし決議の制度と区別がつかなくなってしまいます。 【(3) 適切】 区分所有法は、集会において決議すべき事項について、区分所有者全員の書面又は電磁的方法による合意があったときは、書面又は電磁的方法による決議があったものとみなすと定めています。全員が同じ内容に合意しているのであれば、決議という手続を踏むまでもないという趣旨です。(1)の承諾を得たうえで決議をする方法と、この全員合意によるみなし決議とは別の制度です。本肢は適切です。 【(4) 適切】 区分所有法第45条第4項は、規約の保管及び閲覧に関する第33条の規定を、書面等による決議に係る書面等について準用しています(議事録も、第42条第5項で同じ第33条を準用しています)。したがって、理事長は各組合員から提出された書面等を保管し、組合員又は利害関係人の請求があったときは、正当な理由がある場合を除いて閲覧させなければなりません。決議の内容と成立の経過を後から確認できるようにするための仕組みです。本肢は適切です。 【整理】  書面等による決議(承諾方式) 全員の承諾が必要。可決には通常の決議要件。  みなし決議(合意方式)    全員の合意そのものが決議とみなされる。 「承諾」と「合意」という言葉の違いに、制度の違いが表れています。 正答は (2) です。

出典:令和2年度 マンション管理士試験問題 問32(公益財団法人 マンション管理センター 公表)出典元ページ

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