次の記述のうち,この時のケア会議の参加者がLさんに話したこととして,適切なものを2 つ選びなさい。…

精神保健福祉の理論と相談援助の展開 第51問

〔事例〕Lさん(41 歳,男性)は,20 代で統合失調症と診断され,服薬を中断して体調を崩しては入退院を繰り返し,今回の入院となった。なかなか病状が安定しなかったが,入院して1 年が過ぎ安定してきた。病棟担当の精神保健福祉士は,Lさんから,「両親とも70 代で体調が悪いので,もう負担はかけられない。一人暮らしをして自立したいが,これまで家事は母親に任せきりだったため,いざ一人暮らしを考えると不安がある」と聞いた。そこで,地域移行支援を紹介し,利用することになった。後日,相談支援事業所のM精神保健福祉士とピアサポーターのAさんがLさんの元を訪れた。Aさんは,「僕も退院が不安だったけど,いろいろな助けを借りて一人暮らしができているし,好きなことに打ち込めて楽しいよ」と話し,自身の生活や利用しているサービスについて説明した。Lさんは,「両親が貯めてくれたお金があるので,しばらくは生活の心配はないと思う」「Aさんのように一人暮らしを継続し,再入院しないで,好きな鉄道を自由に見に行きたい」「自炊したいし,家事や生活費のやりくりも頑張りたいが,自信がない」「ささいなことが心配になるので,相談できる場所があると助かる」と話した。M精神保健福祉士は,Lさんの思いを受け止め,地域移行支援計画案を作成した。Lさんは,AさんやM精神保健福祉士の支援を受けて退院し,引き続き地域定着支援を受けながら一人暮らしを始めた。そして,地域活動支援センターのB精神保健福祉士の支援を受けながら,フリースペースの利用や毎日の夕食会に参加し始めた。さらに,居宅介護による掃除の支援や訪問看護を利用して生活に慣れていった。しかし,ほどなくしてフリースペースや夕食会に顔を見せなくなった。B精神保健福祉士は,M精神保健福祉士と訪問看護師にこのことを話し,訪問看護時に一緒にLさん宅を訪れた。Lさんは,「夕食会で話の合う人がいないので居づらく,行けなくなってしまった。そのことに悩んだり,夕食作りなど家事を頑張ったので疲れてしまった。今は寝てばかりいて,家にひきこもっている。このままだとまた入院になってしまうのでしょうか」と話した。そこでケア会議が開催された。次の記述のうち,この時のケア会議の参加者がLさんに話したこととして,適切なものを2 つ選びなさい。

正答 (2)(5)
正答は (2)と(5)。適切なのはこの2つです。 Lさんが夕食会に行けなくなったのは、「話の合う人がいない」ことと、夕食作りなどの家事を頑張りすぎて疲れたことが理由です。 (2) Lさんは鉄道が好きです。同じ趣味をもつメンバーを紹介する ことは、Lさんの好きなこと(ストレングス)を生かして、話の合う仲間とのつながりを作る働きかけです。 (5) お惣菜を買うことは、夕食作りの負担を減らす具体的な方法です。 ピアサポーターのAさんが一緒に行くことで、無理をしない 暮らし方を、経験者として示すことができます。
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【ほかの選択肢】 (1) 病状の悪化は書かれておらず、入院を勧めるのは、再入院を 心配しているLさんの不安を強めます。 誤り (3) Lさんは両親に負担をかけたくないと一人暮らしを選びました。 実家に戻ることを勧めるのは、Lさんの希望に反します。 誤り (4) Lさんは家事を頑張って疲れています。さらに頑張るよう 求めるのは逆効果です。 誤り

出典:精神保健福祉士国家試験 第26回(令和5年度)(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 公表試験問題)出典元ページ

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