会社法上の公開会社でない株式会社の取締役又は代表取締役の変更の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照ら…
午後の部(不動産登記法・商業登記法) 午後の部 第32問
会社法上の公開会社でない株式会社の取締役又は代表取締役の変更の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 取締役の員数が定款により定められている場合には、取締役の辞任による変更の登記の申請書には、定款を添付しなければならない。イ 取締役会設置会社でない会社において、定款の定めに基づく取締役の互選によって選定された代表取締役が辞任した場合には、代表取締役の辞任による変更の登記の申請書には、定款を添付しなければならない。ウ 取締役が株主総会の目的である事項として取締役の選任について提案し、当該提案につき株主の全員が同意したことによって、株主総会の決議があったとみなされた場合には、取締役の就任による変更の登記の申請書には、定款を添付しなければならない。エ 取締役会設置会社において、株主総会の決議によって代表取締役を選定することができる旨の定款の定めに基づいて代表取締役を選定した場合には、代表取締役の就任による変更の登記の申請書には、定款を添付しなければならない。オ 取締役会設置会社でない会社において、定款に定められた代表取締役が辞任した場合には、代表取締役の辞任による変更の登記の申請書には、定款を添付しなければならない。
- (1)アウ
- (2)アオ
- (3)イウ
- (4)イエ
- (5)エオ
正答 (4)
正答は (4)。正しいのはイとエです。
【ア】誤り
取締役の辞任による変更の登記の申請書には、退任を証する書面として辞任届を添付すれば足ります(商業登記法54条4項)。定款で取締役の員数が定められていても、辞任の登記に定款を添付する必要はありません。
【イ】正しい
取締役会設置会社でない会社では、代表取締役を定めなければ取締役が各自会社を代表します(会社法349条1項・2項)。定款の定めに基づく取締役の互選によって代表取締役を定めた場合(同条3項)には、その代表取締役は取締役の地位にとどまったまま代表取締役のみを辞任することができますが、それは互選の定めがあってこそ可能になることです。そのため、登記の実務では、代表取締役の辞任による変更の登記の申請書に、互選の根拠となる定款を添付しなければならないとされています(商業登記規則61条1項)。
解説の続きをみる続きを閉じる
【ウ】誤り
株主総会の目的である事項について、株主の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、株主総会の決議があったものとみなされます(会社法319条1項)。この場合の取締役の就任の登記には、その場合に該当することを証する書面(株主総会の議事録)を添付します(商業登記法46条3項)が、定款の添付は要しません。
【エ】正しい
取締役会設置会社では、代表取締役は取締役会が選定するのが原則です(会社法362条2項3号)。定款の定めに基づいて株主総会の決議で代表取締役を選定したときは、その選定の効力は定款の定めがあることによって認められるので、代表取締役の就任による変更の登記の申請書には、株主総会の議事録のほか定款を添付しなければなりません(商業登記規則61条1項)。
【オ】誤り
定款で直接定められた代表取締役が辞任した場合について、登記の実務では、代表取締役の辞任による変更の登記の申請書には辞任を証する書面を添付すれば足り、定款の添付までは要しないとされています。互選によって選定された代表取締役が辞任するイの場合(定款の添付を要する)とは取扱いが分かれるので、区別して覚えてください。
【まとめ】
正しいのはイとエで、この組合せは (4) です。
出典:2025年(令和7年度) 司法書士試験 午後の部 第32問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
「午後の部(不動産登記法・商業登記法)」のほかの問題
- 2024年(令和6年度) 午後の部 第12問次のアからオまでの登記のうち、主登記によってするものの組合せは、後記1から5までのうち、
- 2024年(令和6年度) 午後の部 第28問未成年者及び後見人の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記
- 2021年(令和3年度) 午後の部 第21問抵当権の設定の登記の抹消の申請に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは
- 2022年(令和4年度) 午後の部 第13問申請情報の内容に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から
- 2022年(令和4年度) 午後の部 第27問登録免許税に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5
- 2023年(令和5年度) 午後の部 第16問判決による登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から
スポンサーリンク

