68 歳女性。痰を伴う咳、発熱、悪寒、息苦しさ、倦怠感を訴え、かかりつけ医を受診した。(身体所見)体温38.5 ℃、経皮…
薬学実践問題(物理) 第201問
68 歳女性。痰を伴う咳、発熱、悪寒、息苦しさ、倦怠感を訴え、かかりつけ医を受診した。(身体所見)体温38.5 ℃、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO₂)94%、心音 異常なし、呼吸音 左肺前胸部に水泡音、胸部X 線 肺浸潤影あり(検査所見)白血球数16,000/μL、CRP 4.8 mg/dL副作用歴 ペニシリン系抗生物質により発疹以上の情報から、市中肺炎と診断された。前問の抗菌剤投与により、症状が改善し、SpO₂ が94%から97%になった。このSpO₂ の測定には、パルスオキシメータが用いられている。パルスオキシメータによるSpO₂ の測定及びその値に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- (1)パルスオキシメータによるSpO₂ の測定には赤色光と赤外光が用いられる。
- (2)酸素と結合したヘモグロビン(HbO₂)と、酸素と結合していないヘモグロビン(Hb)の濃度は、どちらも測定時に用いられる2 つの波長における吸光度より求められる。
- (3)SpO₂(%)は、[HbO₂]/([Hb]+[HbO₂])× 100 で定義される。
- (4)原理的に親指、人差し指、小指で測定したSpO₂ 値に違いはない。
- (5)この患者の動脈血酸素分圧(PaO₂)は、抗菌剤投与によって1.03 倍(= 97/94)になった。
正答 (5)
正答は (5)。SpO₂ と PaO₂ は酸素解離曲線(S 字状)で結ばれていて比例しないので、PaO₂ が1.03倍になったとはいえません。これが誤りです。
酸素解離曲線では、PaO₂ が60 Torr 前後より高いところで曲線が平らになり、SpO₂ が少し変わるだけで PaO₂ は大きく変わります。SpO₂ 94%から97%への変化では、PaO₂ は1.03倍よりかなり大きく上がっていると考えられます。
【ほかの選択肢】
(1) 赤色光と赤外光の2つの波長を使う 正しい
(2) HbO₂ と Hb は赤色光・赤外光での吸光度が違うので、2つの波長の吸光度から両方の濃度が求まる 正しい
解説の続きをみる続きを閉じる
(3) SpO₂(%)は[HbO₂]÷([Hb]+[HbO₂])×100 で定義される 正しい
(4) 動脈血の酸素飽和度は全身で同じなので、原理的にはどの指で測っても同じ値になる 正しい
出典:第107回 薬剤師国家試験 問201(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
「薬学実践問題(物理)」のほかの問題
- 2023年(令和5年) 第203問78 歳男性。身長170 cm、体重68 kg。医療機関での治療は受けていない。病院の近
- 2024年(令和6年) 第200問52 歳男性。会社員。2 年前にソフトコンタクトレンズの定期検診で眼圧を測定したところ、
- 2025年(令和7年) 第199問38 歳女性。アレルギー性鼻炎で近医を受診し、処方1 による治療を受けていた。しかし、薬
- 2026年(令和8年) 第196問45 歳男性。会社の健康診断にて毎年尿酸値の高値を指摘されてきた。右の第一中足趾節関節(
- 2021年(令和3年) 第196問27 歳既婚女性。生理が遅れているため、自宅近隣のドラッグストアで、妊娠検査薬※を購入し
- 2021年(令和3年) 第204問米国食品医薬品局より、ある医薬品の原薬から微量のN︲ニトロソジメチルアミン(NDMA、下
スポンサーリンク

