60 歳女性。背中の粉瘤(注)が感染を起こしたため皮膚科を受診し、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。(注) 粉瘤(アテロ…
薬学実践問題(物理) 第203問
60 歳女性。背中の粉瘤(注)が感染を起こしたため皮膚科を受診し、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。(注) 粉瘤(アテローム):皮膚の下に袋状の嚢腫ができ、本来皮膚から剥げ落ちるはずの垢(角質)と皮膚の脂(皮脂)が、剥げ落ちずに袋の中にたまってしまってできた腫瘍の総称。(処方)セフジニルカプセル100 mg 1 回1 カプセル(1 日3 カプセル)1 日3 回 朝昼夕食後 5 日分また、患者が持参したお薬手帳から、以下の薬剤を服用中であることがわかった。エナラプリルマレイン酸塩錠5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 28 日分L︲アスパラギン酸Ca 錠200 mg 1 回2 錠(1 日6 錠)レバミピド錠100 mg 1 回1 錠(1 日3 錠)1 日3 回 朝昼夕食後 28 日分クエン酸第一鉄ナトリウム錠50 mg 1 回2 錠(1 日2 錠)プラバスタチンNa 錠10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 夕食後 28 日分セフジニルには不斉炭素があり、旋光性を示すので、旋光度測定で確認することができる。日本薬局方セフジニル(C₁₄H₁₃N₅O₅S₂:395.41)の旋光度の項には、以下のように記されている。[α]D²⁰:-58~-66°(0.25 g、pH 7.0 の0.1 mol/L リン酸塩緩衝液、25 mL、100 mm).以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)日本薬局方では、旋光度の測定には、通例、光源として重水素放電管が用いられる。
- (2)セフジニルは右旋性である。
- (3)試料中に前問の併用注意薬物が共存する場合でも、セフジニル自体の比旋光度は変わらない。
- (4)この条件下で測定した場合、日本薬局方セフジニルの旋光度の範囲は、-0.58~-0.66°である。
- (5)層長200 mm の測定管を用いると、測定されるセフジニルの旋光度の値は1/2になる。
正答 (3)(4)
正答は (3)と(4)。比旋光度は物質固有の値で共存物で変わらず、この条件では旋光度は −0.58〜−0.66° になります。
日本薬局方の比旋光度の式は[α]=100×α÷(l×c)で、l は層長(mm)、c は濃度(g/mL)です。
c=0.25 g÷25 mL=0.010 g/mL
l=100 mm
α=[α]×l×c÷100
=(-58)×100×0.010÷100=-0.58°
上限側:(-66)×100×0.010÷100=-0.66°
【ほかの選択肢】
(1) 旋光度の測定には、通例、ナトリウムスペクトルの D 線を使う。重水素放電管は紫外吸収の光源 誤り
(2) 比旋光度が負なので左旋性 誤り
(5) 旋光度は層長に比例するので、200 mm の管では2倍になる 誤り
出典:第107回 薬剤師国家試験 問203(厚生労働省 公表)出典元ページ
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