炭素鋼の成分について、適切でないものは次のうちどれか。…
ボイラーの構造及びボイラー用材料に関する知識 第5問
炭素鋼の成分について、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)炭素含有量が多くなると、硬さや強さは増すが、溶接性が低下する。
- (2)溶接を行うボイラー用鋼材は、炭素含有量が3%程度のものを使用する。
- (3)マンガンは、製鋼のときに脱酸剤として添加され、適量であれば結晶をち密にして、じん性を増す。
- (4)けい素は、製鋼のとき脱酸剤として添加され、多くなると硬さや強さは増すが、溶接性が低下する。
- (5)りんは、製鋼のときに不純物として入り、鋼をもろくする。
正答 (2)
正答は (2)。これが適切でありません。
溶接を行うボイラー用鋼材の炭素含有量は、3%程度ではなく0.35%以下です。
そもそも炭素3%の鉄は鋳鉄の領域で、溶接どころか、伸びも粘りもほとんどありません。けた違いの数字です。
【ほかの選択肢】
(1) 炭素含有量が多くなると、硬さや強さは増すが、溶接性が低下する 正しい
(3) マンガンは脱酸剤として添加され、適量であれば結晶をち密にしてじん性を増す 正しい
(4) けい素は脱酸剤として添加され、多くなると硬さや強さは増すが、溶接性が低下する 正しい
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(5) りんは不純物として入り、鋼をもろくする 正しい
【炭素量のおよその目安】
0.1%程度 被覆アーク溶接棒の心線
0.35%以下 溶接を行うボイラー用鋼材
0.6%以上 工具鋼など。溶接には向かない
2%以上 鋳鉄
【炭素を抑えるわけ】
炭素が多いほど、溶接熱で急冷されたときに焼きが入る
硬くもろい組織ができて割れます。だから、溶接するものほど炭素を減らします。
【鋼に入っている元素の役割】
炭素 硬さと強さを決める。多いと溶接しにくい
マンガン 脱酸剤。結晶をち密にし、じん性を増す
けい素 脱酸剤。硬さと強さを増すが、伸びと衝撃値を減らす
りん 不純物。常温でのもろさ(冷間ぜい性)を増す
硫黄 不純物。高温でのもろさ(赤熱ぜい性)を増す
【脱酸剤とは】
製鋼のときに、溶けた鋼の中の酸素を取り除くもの
酸素が残ると気泡や酸化物になり、強さが落ちます。
出典:普通ボイラー溶接士 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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