炭素鋼の成分に関する記述について、適切でないものは次のうちどれか。…
ボイラーの構造及びボイラー用材料に関する知識 第5問
炭素鋼の成分に関する記述について、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)マンガンは、製鋼のときに脱酸剤として添加され、適量であれば結晶をち密にして、じん性を増す。
- (2)りんは、製鋼のときに不純物として入り、適量であれば伸びを増す。
- (3)けい素は、製鋼のとき脱酸剤として添加され、その量が増すと硬さや強さを増すが、伸びや衝撃値が減少する。
- (4)炭素含有量が多くなると、硬さや強さは増すが、伸びが減少する。
- (5)溶接を行うボイラー用鋼材は、炭素含有量が0.35%以下のものを使用する。
正答 (2)
正答は (2)。これが適切でありません。
りんは不純物として入りますが、伸びを増すことはありません。常温でのもろさ(冷間ぜい性)を増す、つまり悪い方向に働きます。
りんも硫黄も、鋼にとっては減らしたい不純物です。「適量であればよい働きをする」と書いてあれば、それはマンガンやけい素のような添加する元素の話です。
【ほかの選択肢】
(1) マンガンは脱酸剤として添加され、適量であれば結晶をち密にしてじん性を増す 正しい
(3) けい素は脱酸剤として添加され、量が増すと硬さや強さを増すが、伸びや衝撃値が減少する 正しい
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(4) 炭素含有量が多くなると、硬さや強さは増すが、伸びが減少する 正しい
(5) 溶接を行うボイラー用鋼材は、炭素含有量0.35%以下を使用する 正しい
【鋼に入っている元素の役割】
炭素 硬さと強さを決める。多いと伸びが減り、溶接しにくい
マンガン 脱酸剤。じん性を増す
けい素 脱酸剤。硬さと強さを増すが、伸びと衝撃値を減らす
りん 不純物。常温でのもろさ(冷間ぜい性)を増す
硫黄 不純物。高温でのもろさ(赤熱ぜい性)を増す
【りんと硫黄の覚え分け】
りん 常温でもろくなる(冷間ぜい性)
硫黄 熱いときにもろくなる(赤熱ぜい性)
【炭素を0.35%以下にするわけ】
炭素が多いほど、溶接熱で急冷されたときに硬く、もろくなる
焼きが入って割れやすくなるので、溶接するボイラー用鋼材は炭素量が抑えられています。
【脱酸剤とは】
製鋼のときに溶けた鋼の中の酸素を取り除くもの
酸素が残ると気泡や酸化物になり、強さが落ちます。
出典:普通ボイラー溶接士 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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