こう長20 km の三相3 線式2 回線の送電線路がある。受電端で33 kV,6 600 kW,力率0.9 の三相負荷に…
電力 第13問
こう長20 km の三相3 線式2 回線の送電線路がある。受電端で33 kV,6 600 kW,力率0.9 の三相負荷に供給する場合,受電端電力に対する送電損失を5 %以下にするための電線の最小断面積の値[mm²]として,計算値が最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,使用電線は,断面積1 mm²,長さ1 m 当たりの抵抗を1/35 Ωとし,その他の条件は無視する。
- (1)14.3
- (2)23.4
- (3)24.7
- (4)42.8
- (5)171
正答 (4)
正答は (4)。
【手順1 許される送電損失を求める】
受電端電力6600kW に対して送電損失を5パーセント以下にするので
許される損失 = 6600 × 0.05
= 330 [kW]
= 330000 [W]
【手順2 線電流を求める】
受電端の三相負荷が消費する電力から、全体の線電流を求めます。
I = P ÷ (3の平方根 × V × cosθ)
= 6600000 ÷ (1.7321 × 33000 × 0.9)
= 6600000 ÷ 51444
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= 128.3 [A]
2回線で送っているので、1回線あたりの電流は半分です。
I1 = 128.3 ÷ 2
= 64.15 [A]
【手順3 許される抵抗を求める】
1回線は三相3線ですから、1回線あたりの損失は
3 × I1 の2乗 × R
これが2回線分あるので、全体の損失は
P損 = 2 × 3 × I1 の2乗 × R
= 6 × 64.15 の2乗 × R
= 6 × 4115 × R
= 24690 × R
これが330000W 以下であればよいので
24690 × R ≦ 330000
R ≦ 13.37 [Ω]
【手順4 断面積を求める】
1平方ミリメートル、長さ1メートル当たりの抵抗が 1 ÷ 35 Ω なので、こう長20km = 20000m の1条の抵抗は
R = (1 ÷ 35) × 20000 ÷ A
= 571.4 ÷ A [Ω]
これが13.37Ω 以下であればよいので
571.4 ÷ A ≦ 13.37
A ≧ 571.4 ÷ 13.37
A ≧ 42.7 [平方ミリメートル]
最も近いのは 42.8 ですから、(4) が正答です。
【検算】
A = 42.8 のとき
R = 571.4 ÷ 42.8 = 13.35 [Ω]
P損 = 6 × 4115 × 13.35 = 329600 [W]
受電端電力に対する割合は
329600 ÷ 6600000 × 100 = 4.99 [パーセント]
5パーセント以内に収まっています。
【間違えやすい点】
一つ目は、2回線であることの扱いです。電流が半分になり、損失は電流の2乗に比例するので1回線あたり4分の1、それが2回線あるので全体としては1回線で送る場合の半分になります。この扱いを忘れると、断面積が2倍の値になってしまいます。二つ目は、こう長をキロメートルからメートルに直すことです。三つ目は、三相3線式なので線が3条あること、すなわち損失の式に3 を掛けることです。
出典:令和6年度上期第三種電気主任技術者 電力科目 問13(一般財団法人 電気技術者試験センター 公表)出典元ページ
最終更新日
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