⑤に示す高圧受電設備の絶縁耐力試験に関する記述として,不適切なものは。…
一般問題 第34問
⑤に示す高圧受電設備の絶縁耐力試験に関する記述として,不適切なものは。
- イケーブルが長く静電容量が大きいため,リアクトルを使用して試験用電源の容量を軽減した。
- ロ絶縁耐力試験の前後には,絶縁抵抗計による絶縁抵抗測定と安全確認が必要である。
- ハケーブルの絶縁耐力試験を直流で行う場合の試験電圧は,交流の1.5 倍である。
- ニ交流絶縁耐力試験は,電路と大地との間に最大使用電圧の1.5 倍の電圧を連続して10 分間加え,これに耐える必要がある。
正答 ハ
正答は (3)。
【結論】
ケーブルの絶縁耐力試験を直流で行う場合の試験電圧は、交流の場合の2倍です。1.5倍ではありません。この記述が不適切です。
【公称電圧6.6kVのケーブルの試験電圧】
最大使用電圧 = 6600 × 1.15 ÷ 1.1 = 6900[V]
交流の試験電圧 = 6900 × 1.5 = 10350[V]
直流の試験電圧 = 10350 × 2 = 20700[V]
1.5という倍率は、最大使用電圧から交流の試験電圧を出すためのものです。直流にするための倍率2と役割が違います。選択肢はこの二つを取り違えています。
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【なぜ直流では高い電圧が要るのか】
交流と直流では、絶縁体の中の電界の分布が違います。同じ絶縁の健全性を確かめるために、直流では交流より高い電圧を加える必要があります。それでも直流が使われるのは、ケーブルの静電容量が大きく、交流で試験すると充電電流が大きくなって、試験用電源に大きな容量が必要になるからです。
【正しい選択肢】
(1) リアクトルを使用して試験用電源の容量を軽減した 交流で試験する場合、ケーブルの静電容量に流れる進み電流を、リアクトルの遅れ電流で打ち消します。電源から見た電流が減るので、小さな電源で試験できます
(2) 試験の前後に絶縁抵抗測定と安全確認を行う 試験前は、絶縁が明らかに悪い状態のまま高電圧を加えないための確認です。試験後は、試験によって絶縁を損なっていないかの確認と、ケーブルに残った電荷を放電したことの確認を行います
(4) 交流では最大使用電圧の1.5倍を連続して10分間加える 規定のとおりです
【間違えやすい点】
1.15、1.1、1.5、2という四つの数字が出てきます。それぞれ役割が違うので、順番に並べて覚えてください。公称電圧から最大使用電圧へ、最大使用電圧から交流試験電圧へ、交流試験電圧から直流試験電圧へ、という三段階です。
出典:令和7年度下期第一種電気工事士学科試験 問34(一般財団法人 電気技術者試験センター 公表)出典元ページ
最終更新日
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