酸素中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
高気圧障害 第26問
酸素中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)長時間高気圧下にいなければならないときは、吸気の酸素分圧を30kPa程度とする。
- (2)中枢神経型酸素中毒は、0.5気圧程度の酸素分圧の呼吸ガスを長期間呼吸したときに生じ、肺型酸素中毒は1.4~1.6気圧程度以上の分圧の酸素に比較的短時間ばく露されたときに生じる。
- (3)肺型酸素中毒の症状は、軽度の胸部違和感、咳、痰などが主なもので、通常は致命的になることはない。
- (4)酸素中毒は、暑いときや寒いときなど環境条件の悪いときに起こりやすく、作業強度等も影響する。
- (5)吸入空気中の二酸化炭素の量が多くなると、酸素中毒にかかりやすくなる。
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。
中枢神経型酸素中毒は高い分圧に短時間、肺型酸素中毒はやや低い分圧に長時間ばく露されたときに生じます。記述は二つが入れ替わっています。
【二つの型】
中枢神経型(急性型)
1.4~1.6気圧程度以上の酸素分圧に、比較的短時間
→ めまい、吐き気、けいれん、意識障害
肺型(慢性型)
0.5気圧程度の酸素分圧を、長期間
→ 軽度の胸部違和感、咳、痰、肺活量の低下
【覚え方】
神経は速く、肺は遅い
神経の反応は速く、けいれんは突然起こります。肺の炎症はじわじわ進みます。体の仕組みのとおりです。
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高い分圧 → 短時間 → 中枢神経型
低い分圧 → 長時間 → 肺型
【(3)との読み比べ】
(3) 肺型酸素中毒の症状は、軽度の胸部違和感、咳、痰などが主なもので、通常は致命的になることはない
→ 肺型は軽く、ゆるやかだと述べられている
軽い症状のものが「1.4~1.6気圧以上に短時間で生じる急性の障害」であるはずがありません。(3)が正しいなら、(2)の組合せは逆です。
【ほかの選択肢】
(1) 長時間高気圧下にいなければならないときは、吸気の酸素分圧を30kPa程度とする 正しい
(3) 肺型酸素中毒の症状は、軽度の胸部違和感、咳、痰などが主なもので、通常は致命的になることはない 正しい
(4) 酸素中毒は、暑いときや寒いときなど環境条件の悪いときに起こりやすく、作業強度等も影響する 正しい
(5) 吸入空気中の二酸化炭素の量が多くなると、酸素中毒にかかりやすくなる 正しい
【30kPa程度とするわけ】
UPTDは、酸素分圧が50kPaを超える場合に算定する
30kPaなら、毒性が積算されません。大気圧下の酸素分圧(約21kPa)よりやや高い程度です。
【二酸化炭素が引き金になる】
二酸化炭素が増える → 脳の血流が増える
酸素も窒素も、より多く脳に運ばれます。
出典:高圧室内作業主任者 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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