有機溶剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
労働衛生(有害業務に係るもの) 第15問
有機溶剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)有機溶剤の多くは、揮発性が高く、その蒸気は空気より軽い。
- (2)有機溶剤は、脂溶性が低いため、脂肪の多い脳などには入りにくい。
- (3)メタノールによる障害として顕著なものには、網膜の微細動脈瘤を伴う脳血管障害がある。
- (4)二硫化炭素は、動脈硬化を進行させたり、精神障害を生じさせることがある。
- (5)N,N-ジメチルホルムアミドによる障害として顕著なものには、視力低下を伴う視神経障害がある。
正答 (4)
正答は (4)。これが正しい記述です。
二硫化炭素は、動脈硬化を進行させたり、精神障害を生じさせることがあります。
【ほかの選択肢の誤り】
(1) 有機溶剤の蒸気は、空気より重い。軽いのではない
(2) 有機溶剤は脂溶性が高いため、脂肪の多い脳などに
入りやすい
(3) 網膜の微細動脈瘤を伴う脳血管障害は、二硫化炭素による
もの。メタノールではない
(5) 視力低下を伴う視神経障害は、メタノールによるもの。
N,N−ジメチルホルムアミドではない
【有機溶剤に共通する性質】
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揮発性が高い
蒸気は空気より重い
脂溶性が高く、脂肪の多い脳や神経に入りやすい
皮膚からも吸収される
蒸気が重いから床近くやピットにたまり、脂溶性が高いから脳にたまる。この二つが、有機溶剤の中毒の土台です。
【物質ごとの症状】
二硫化炭素 精神障害、意識障害、動脈硬化の進行、
網膜の微細動脈瘤を伴う脳血管障害
メタノール 視力低下を伴う視神経障害
ノルマルヘキサン 多発性神経炎(末梢神経障害)
ベンゼン 造血機能の障害(再生不良性貧血、白血病)
N,N−ジメチルホルムアミド 頭痛、肝機能障害
トルエン、キシレン 中枢神経の抑制、頭痛、めまい
二硫化炭素は血管に来る、と押さえます。動脈硬化も、網膜の微細動脈瘤も、脳血管障害も、すべて血管の話です。精神障害と意識障害も、その延長にあります。
【メタノールは神経に来る】
体内で分解されてできるギ酸が、視神経を侵す
二硫化炭素は血管、メタノールは神経。目に関わる症状がどちらにもあるので、この区別が要ります。
【ベンゼンだけ毛色が違う】
神経でも血管でもなく、骨髄をやられる
出典:第一種衛生管理者 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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