前進飛行中のヘリコプタのメイン・ロータ・ブレードの失速と圧縮性の影響に関する記述で誤りはどれか。…
航空工学(回転翼) 第13問
前進飛行中のヘリコプタのメイン・ロータ・ブレードの失速と圧縮性の影響に関する記述で誤りはどれか。
- (1)前進側ブレードの相対風が音速に達しなくとも、ブレード上面では衝撃波が発生することがある。
- (2)前進側ブレードが衝撃波を発生する速度は、機体重量の影響を大きく受ける。
- (3)気温が低ければ音速は下がるため、一般的に高度が高ければ、前進側ブレードの圧縮性に対するマージンは小さくなる。
- (4)前進側ブレードの圧縮性の影響が発生した場合には、ヘリコプタは更に機首下げとなり、その結果、更に増速することになり、回復することは不可能となる場合がある。
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。
前進側ブレードが衝撃波を発生するかどうかは、主にブレード先端の相対風の速さ(ロータの回転速度に前進速度が加わったもの)と、そのときの音速(気温)で決まります。機体重量の影響は小さいとされ、「機体重量の影響を大きく受ける」は誤りです。機体重量の影響を大きく受けるのは、迎え角が大きくなる後退側ブレードの失速のほうです。
【ほかの選択肢】
(1) 翼の上面では流れが速くなるので、相対風が音速に達しなくても、ブレード上面の一部で音速を超えて衝撃波が発生することがあります 正しい
解説の続きをみる続きを閉じる
(3) 気温が低いと音速が下がるので、一般に高度が高いほど、前進側ブレードの先端が音速に近づきやすく、圧縮性に対する余裕は小さくなります 正しい
(4) 前進側ブレードに圧縮性の影響が出ると、機首下げの傾向が強まってさらに増速し、影響が一層強まるため、回復が不可能となる場合があるとされます 正しい
【前進側と後退側】
前進側ブレード 相対風が速い → 圧縮性の影響(気温・高度が効く)
後退側ブレード 相対風が遅く迎え角が大きい → 失速(重量・密度高度が効く)
どちらも速度を出しすぎると起こるので、超過禁止速度(Vne)を守ることが大切です。
出典:令和3年9月期 航空従事者学科試験 事業用操縦士(飛行機・回転翼) 航空工学(回転翼) 問13(国土交通省 公表)出典元ページ
最終更新日
「航空工学(回転翼)」のほかの問題
- 令和元年5月期 第13問セットリング・ウィズ・パワーに陥りやすい状況と現象の記述(a)~(d)のうち、正しいもの
- 令和元年11月期 第11問ダイナミック・ロール・オーバーに陥らないための説明(a)~(d)のうち、正しいものはいく
- 令和2年11月期 第19問VORについての記述で誤りはどれか。
- 令和4年1月期 第9問ブレードのコーニング角が最も大きくなるのは次のうちどれか。
- 令和5年1月期 第7問バンク角45°で定常つり合い旋回をしているときの荷重倍数でもっとも近いものはどれか。
- 平成31年1月期 第9問単発のヘリコプタにおける高度-速度包囲線図(H-V線図)に関する記述で誤りはどれか。
スポンサーリンク

