企業会計原則の一般原則に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。…

財務会計論 財務会計論 問題2

企業会計原則の一般原則に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(8 点)ア.企業会計は,全ての取引につき,正規の簿記の原則に従って,正確な会計帳簿を作成しなければならない。ただし,重要性の乏しいものについては,本来の厳密な会計処理によらないで他の簡便な方法によることも認められる。重要性が乏しいか否かは,企業の財務状況に関する利害関係者の判断を誤らせるかどうかの観点から判断すべきものである。イ.資本取引と損益取引とを明瞭に区分し,特に資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならない。この資本取引と損益取引との区分の原則は,現行の会社法において払込資本の一部であるその他資本剰余金からの配当が可能であるため,必ずしも機能していない。ウ.一つの会計事実について二つ以上の会計処理の原則または手続の選択適用が認められている場合,いったん採用した会計処理の原則または手続は財務諸表を作成する各期を通じて継続して適用しなければならない。この継続性の原則は主として財務諸表の期間比較可能性を確保することを目的としているため,利害関係者の判断を誤らせないように会計処理の原則または手続の変更の内容や影響額等を注記によって適切に開示すれば,任意に会計処理を変更することができる。エ.企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には,これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない。この保守主義の原則は,予測される将来の危険に備えて会計処理を行う場合に,費用や損失は予測して早めに,収益はそれが確実になった段階で計上することを求めるものであるが,過度に保守的な会計処理を行うことは認められない。

正答 (3)
正答は (3)。重要性の乏しいものは簡便な方法も認められ(ア)、保守主義は過度に保守的な処理まで認めるものではありません(エ)。 「企業会計原則」の一般原則と注解を問う問題です。 【各記述】 ア 正しい。正規の簿記の原則に従った正確な会計帳簿の作成が求められますが、重要性の乏しいものは簡便な方法によることも認められます(重要性の原則)。重要性は、利害関係者の判断を誤らせるかどうかの観点で判断します。 イ 誤り。その他資本剰余金からの配当は、払込資本の払戻しという資本取引として処理され、利益剰余金と混同されるものではありません。区分の原則が機能していないとはいえません。
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ウ 誤り。継続性の原則では、正当な理由がない限り会計処理の原則・手続を変更してはなりません。注記で開示すれば任意に変更できるわけではありません。 エ 正しい。不利な影響に備えて適当に健全な会計処理を求めるもので、費用・損失は早めに、収益は確実になってから計上します。ただし過度に保守的な会計処理は認められません。 正しいのはアとエで、(3) です。

出典:2022年(令和4年)第Ⅱ回 公認会計士試験 短答式試験 財務会計論 問題2(金融庁 公表)出典元ページ

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