次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」…
財務会計論 財務会計論 問題6
次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。なお,「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」に従うこと。(8点)ア.繰延資産とは,既に代価の支払が完了しまたは支払義務が確定し,これに対応する役務の提供を受けたにもかかわらず,その効果が将来にわたって発現するものと期待されるため,その支出額を効果が及ぶ数期間に費用として配分する目的で,経過的に貸借対照表に計上できる資産である。ただし,支出の効果が期待されなくなった繰延資産については,その未償却残高を一時に償却しなければならない。イ.会社成立後営業開始時までに支出した開業準備のための費用は,原則として,支出時に費用として処理する。当該費用は,開業準備活動が営業活動と不可分であることから,販売費及び一般管理費として処理しなければならない。ウ.開発費は,原則として,支出時に費用として処理する。その場合,経常費の性格をもつものは売上原価または販売費及び一般管理費として処理し,経常費の性格をもたないものは営業外費用として処理しなければならない。エ.新株の発行に係る費用と自己株式の処分に係る費用は,株式の交付を伴う財務活動に要する費用という点で共通しており,また,会社法においても,新株の発行と自己株式の処分の募集手続は同一の手続によることとされている。したがって,新株の発行に係る費用と自己株式の処分に係る費用は整合的に処理される。
- (1)アイ
- (2)アウ
- (3)アエ
- (4)イウ
- (5)イエ
- (6)ウエ
正答 (3)
正答は (3)。繰延資産の定義と一時償却(ア)、株式交付費と自己株式の処分の費用を整合的に扱う考え方(エ)が当面の取扱いのとおりだからです。
【各記述】
ア 正しい。繰延資産は、代価の支払が完了し又は支払義務が確定し、役務の提供を受けたのに、その効果が将来にわたって発現すると期待されるため、経過的に貸借対照表に計上できるものです。支出の効果が期待されなくなったときは、未償却残高を一時に償却しなければなりません。
イ 誤り。開業費は原則として支出時に営業外費用として処理します。開業準備活動が営業活動と密接であることから販売費及び一般管理費として処理することも「できる」とされていますが、そうしなければならないわけではありません。
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ウ 誤り。開発費は原則として支出時に売上原価又は販売費及び一般管理費として処理します。営業外費用として処理するという定めはありません。
エ 正しい。新株の発行と自己株式の処分は、株式の交付を伴う資金調達などの財務活動であり、会社法でも同じ募集の手続によるため、それぞれの費用は整合的に処理する(ともに株式交付費とする)とされています。
正しいのはアとエで、(3) です。
出典:2025年(令和7年)第Ⅰ回 公認会計士試験 短答式試験 財務会計論 問題6(金融庁 公表)出典元ページ
最終更新日
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