負債会計に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。…
財務会計論 財務会計論 問題6
負債会計に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(8点)ア.将来発生が予想される大地震は企業に多大な損失をもたらすため,損失額を合理的に見積もることができる場合は,その損失に備えて災害損失引当金を計上することが求められる。イ.毎期経常的に行う修繕を何らかの理由で次期に延期した場合に計上する修繕引当金は流動負債に分類するのに対して,数年後に行う定期的な大修繕に備えて計上する特別修繕引当金は固定負債に分類する。ウ.販売した製品に関する欠陥の発生は一種の偶発事象であるが,一般に過去の実績等に基づき将来の無償修理の金額を合理的に推定できる。そこで,製品が合意された仕様に従って機能するという保証のみ提供している場合,その保証を企業会計原則注解(注18)に定める引当金として処理する。エ.従業員への賞与は労働協約や給与規程で約束された避けられない支出であるため,翌期に支給する賞与のうち当期に対応する部分を引当金に計上する。一方,株主総会の決議に基づき支給される役員への賞与は繰越利益剰余金の減少として処理するため,引当金に計上しない。
- (1)アイ
- (2)アウ
- (3)アエ
- (4)イウ
- (5)イエ
- (6)ウエ
正答 (4)
正答は (4)。修繕引当金は流動、特別修繕引当金は固定に分け(イ)、仕様どおりに機能する保証のみなら引当金で処理します(ウ)。
引当金の要件と、収益認識基準の下での製品保証の扱いを問う問題です。
【各記述】
ア 誤り。引当金は、将来の費用・損失が当期以前の事象に起因することが要件の一つです(企業会計原則注解18)。将来の大地震による損失は当期以前の事象に起因しないため、見積もれても引当金は計上できません。
イ 正しい。毎期の経常的な修繕を次期に延期した修繕引当金は、通常1年以内に使われるので流動負債です。数年ごとの大修繕に備える特別修繕引当金は固定負債に分類します。
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ウ 正しい。製品が合意された仕様に従って機能するという保証(アシュアランス型)のみを提供する場合、その保証は別の履行義務ではなく、注解18の引当金として処理します(収益認識適用指針)。仕様の保証を超えるサービスを提供する保証は、履行義務として扱います。
エ 誤り。役員賞与は、株主総会の決議事項でも発生した期の費用として処理し(「役員賞与に関する会計基準」)、当期に対応する支給見込額は引当金に計上します。剰余金の減少として処理するのではありません。
正しいのはイとウで、(4) です。
出典:2025年(令和7年)第Ⅱ回 公認会計士試験 短答式試験 財務会計論 問題6(金融庁 公表)出典元ページ
最終更新日
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