図A は、エルニーニョ現象およびラニーニャ現象が発生していない平常時の太平洋とインド洋の熱帯域の海洋の東西断面と海上風の…
専門知識 専門知識 問15
図A は、エルニーニョ現象およびラニーニャ現象が発生していない平常時の太平洋とインド洋の熱帯域の海洋の東西断面と海上風の状態を示した模式図である。一方、図Bは、エルニーニョ現象またはラニーニャ現象のいずれかが発生している時の同様の模式図である。これらの図から読み取ることができる大気と海洋の特徴について述べた次の文章の空欄(a)〜(d)に入る語句の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1 つ選べ。インド洋赤道域ではインドモンスーンの影響で季節によって風向が変わるが、平常時には図A に示されるように、平均的には弱い西風が吹いている。このため、インド洋熱帯域の (a) では海面下百数十メートルまでの表層に、暖かい海水がやや厚めに分布している。一方、図B に示されるように、太平洋で (b) が発生すると、インド洋赤道域では弱い東風に転じ、インド洋熱帯域の (a) にやや厚く蓄積されていた暖かい海水は、 (c)に広がる。インド洋熱帯域の海面水温は、エルニーニョ監視海域の海面水温の上昇または低下に対して、3か月程度 (d) 変化し、夏季に西日本が低温傾向になるなど日本の天候へ影響を与える場合がある。
- ①(a): 東部 (b): エルニーニョ現象 (c): 西部 (d): 早く
- ②(a): 東部 (b): ラニーニャ現象 (c): 西部 (d): 遅れて
- ③(a): 東部 (b): エルニーニョ現象 (c): 西部 (d): 遅れて
- ④(a): 西部 (b): ラニーニャ現象 (c): 東部 (d): 遅れて
- ⑤(a): 西部 (b): エルニーニョ現象 (c): 東部 (d): 早く
正答 ③
正答は ③。(a) 東部、(b) エルニーニョ現象、(c) 西部、(d) 遅れて の組み合わせです。
【図の読み】
図Aでは、インド洋の赤道域に弱い西風が吹き、暖水はインドネシア寄りのインド洋の東部でやや厚くなっています。太平洋では強い東風で暖水が西部に厚くたまり、東部では冷水が湧き上がっています。
図Bでは、太平洋の東風が弱まって、暖水が東部まで広がり、冷水の湧き上がりも弱まっています。これはエルニーニョ現象の状態です。インド洋では風が弱い東風に変わり、暖水が西部(アフリカ寄り)に広がっています。
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【各空欄】
(a) 平常時は、インド洋の弱い西風によって表層の暖かい海水が東へ寄せられ、インド洋熱帯域の「東部」で厚めに分布します。
(b) 太平洋の東風が弱まり暖水が東へ広がっている図Bは「エルニーニョ現象」の発生時です。
(c) インド洋の赤道域の風が東風に変わると、東部にたまっていた暖水は「西部」へ広がります。
(d) エルニーニョ現象の発生に伴い、インド洋熱帯域の海面水温は、エルニーニョ監視海域の海面水温の変化に対して3か月程度「遅れて」変化します。エルニーニョ現象が終わった後の夏にインド洋の海面水温が高い状態が残ると、フィリピン付近の積雲対流活動が不活発になり、太平洋高気圧の本州付近への張り出しが弱まって、西日本の夏が低温傾向になるなど、日本の天候に影響することがあります。
【ポイント】
インド洋の海面水温は、エルニーニョ現象の後を追うように数か月遅れて上昇し、その影響が日本の夏に残ることがあります。太平洋とインド洋で、暖水が寄る向きの変化を図から読み取りましょう。
出典:令和7年度第1回(第64回)気象予報士試験 学科試験(予報業務に関する専門知識)問15(一般財団法人気象業務支援センター 公表・許諾を得て掲載)出典元ページ
最終更新日
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