図A と図B は、6 月下旬のある日を初期日とした、10~16 日先の予想を平均した2 週目の予想図であり、図A は50…
専門知識 専門知識 問15
図A と図B は、6 月下旬のある日を初期日とした、10~16 日先の予想を平均した2 週目の予想図であり、図A は500hPa 高度(実線)とその平年偏差(陰影) 、図B は降水量平年偏差(陰影)を示している。これらの図について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1 つ選べ。(a) 図A でシベリアからオホーツク海北部付近は負偏差となっており、このようなときは地上でオホーツク海高気圧が発生しやすい傾向がある。(b) 図B でフィリピンの北では降水量が多く、対流活動が活発となっており、このようなときは太平洋高気圧の本州付近への張り出しが強くなる傾向がある。(c) 図B の華南から台湾付近にかけて東西にのびる降水量の正偏差は、図A の負偏差と概ね対応し、梅雨前線が活発になることを表している。
- ①(a): 正 (b): 正 (c): 正
- ②(a): 正 (b): 誤 (c): 誤
- ③(a): 誤 (b): 正 (c): 正
- ④(a): 誤 (b): 正 (c): 誤
- ⑤(a): 誤 (b): 誤 (c): 正
正答 ④
正答は ④。(a) 誤・(b) 正・(c) 誤 の組み合わせです。
【図の読み】
図A(500hPa高度の平年偏差)では、朝鮮半島から日本付近に強い正偏差(+60m以上)があり、シベリアからオホーツク海北部付近は負偏差、華南〜台湾の南の海上にも弱い負偏差があります。図B(降水量の平年偏差)では、華南から台湾付近とフィリピンの北の海上で降水量が多く、日本付近から東シナ海の北部では降水量が少なくなっています。
【記述ごとの正誤】
(a) 誤り。地上にオホーツク海高気圧ができやすいのは、オホーツク海付近の上空にブロッキング高気圧があり、500hPa高度が「正偏差」になっているときです。シベリアからオホーツク海北部が負偏差(気圧の谷が深い)では、オホーツク海高気圧が発生しやすい配置とはいえません。
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(b) 正しい。フィリピンの北で降水量が多く対流活動が活発なときは、その北側にあたる日本付近で太平洋高気圧の張り出しが強まりやすくなります(太平洋・日本パターン、PJパターン)。図Aで日本付近が正偏差になっているのも、この関係に合っています。
(c) 誤り。6月下旬の梅雨前線は、平年では本州付近から中国の長江流域にかけてあり、華南から台湾付近はそれより南にあたります。この正偏差は、フィリピンの北の活発な対流域と続いた熱帯側の対流活動の活発化とみられます。一方、日本付近は降水量が負偏差で、500hPa高度は正偏差なので、梅雨前線はむしろ不活発な予想です。梅雨前線が活発になることを表しているとはいえません。
【ポイント】
2週目の予想図では、熱帯の対流活動(フィリピン付近)と日本付近の高度偏差の関係(PJパターン)を手がかりに、太平洋高気圧の張り出しや梅雨前線の活動を読み取ります。
出典:令和8年度第1回(第66回)気象予報士試験 学科試験(予報業務に関する専門知識)問15(一般財団法人気象業務支援センター 公表・許諾を得て掲載)出典元ページ
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