団地管理組合法人に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。…
民法など法令 第7問
団地管理組合法人に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。
- (1)団地管理組合法人は、団地共用部分に係る損害保険契約に基づく保険金額の請求及び受領について、団地建物所有者を代理する。
- (2)団地管理組合法人の理事は、特定の行為の代理を他人に委任することを、規約又は集会の決議によって禁止されることはない。
- (3)団地管理組合法人の監事は、財産の状況又は業務の執行について、法令若しくは規約に違反し、又は著しく不当な事項があると認め、これを報告するために必要があるときは、集会を招集することができる。
- (4)団地管理組合法人は、団地建物所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によって解散することができる。
正答 (2)
正答は (2)。
【何を問うているか】
団地管理組合法人についての問題です。団地に関する規定は、区分所有法第66条が管理組合法人や集会に関する多くの規定を準用する形で組み立てられていますから、単棟の管理組合法人の知識をそのまま当てはめて考えるのが基本です。
【(1) 正しい】
区分所有法第26条第2項は、管理者は、共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領について区分所有者を代理するとし、共用部分等について損害保険契約をしているときは、保険金額の請求及び受領についても区分所有者を代理すると定めています。この規定は管理組合法人にも、また団地にも準用されます。したがって団地管理組合法人が団地共用部分に係る保険金額の請求及び受領について団地建物所有者を代理するという本肢は正しい記述です。個々の団地建物所有者が保険会社に対してばらばらに請求するのでは実務が回らないための規定です。
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【(2) 誤り。これが正答】
区分所有法第49条の3は、理事は、規約又は集会の決議によって禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができると定めています。裏から読めば、規約又は集会の決議によって禁止することができるということです。本肢は「禁止されることはない」と言い切っている点で誤りです。なお、委任できるのはあくまで「特定の行為」の代理であって、理事の職務全般を丸ごと他人に任せることは想定されていません。
【(3) 正しい】
区分所有法第50条第3項は、監事の職務として、財産の状況又は業務の執行について、法令若しくは規約に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは集会に報告をすること(第3号)、その報告をするため必要があるときは集会を招集すること(第4号)を定めており、第66条で団地管理組合法人に準用されます。監事は理事の業務執行を監督する立場ですから、理事の招集を待たずに自ら集会を開ける権限が与えられているわけです。本肢は正しい記述です。
【(4) 正しい】
区分所有法第55条第1項は、管理組合法人が解散する事由として、建物(一部共用部分を共用すべき区分所有者で構成されるものは当該一部共用部分)の全部の滅失、建物に専有部分がなくなったこと、集会の決議の三つを挙げ、同条第2項は、この集会の決議は区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数によると定めています。団地に準用されれば、団地建物所有者及び議決権の各4分の3以上となります。本肢は正しい記述です。
【混同しやすい点】
管理組合法人の成立も、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の集会の決議と登記によります。成立と解散が同じ重さであることをセットで覚えておくと確実です。これに対し、建替え決議は各5分の4以上、規約の設定・変更・廃止は各4分の3以上、通常の管理事項は各過半数です。
正答は (2) です。
※2026年10月時点では、2025年の改正により、管理組合法人の成立(第47条第1項)と解散(第55条第2項)の決議は、区分所有者(議決権を有しないものを除く)の過半数で議決権の過半数を有する者が出席し、出席者及びその議決権の各4分の3以上の多数によるものに改められています。
出典:令和元年度 マンション管理士試験問題 問7(公益財団法人 マンション管理センター 公表)出典元ページ
最終更新日
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