マンションの構造に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。…
建物・設備・修繕 第41問
マンションの構造に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
- (1)鉄骨鉄筋コンクリート構造は、鉄骨の骨組みの周囲に鉄筋を配しコンクリートを打ち込んだものである。
- (2)建築物の地上部分に作用する地震力を計算する際に使われる地震層せん断力係数は、同じ建築物であれば上階ほど大きい。
- (3)耐震改修において、免震装置を既存建築物の柱の途中に設置する工法もある。
- (4)固定荷重とは、建築物に常時かかる躯体、内外装の仕上げ、家具等の重量の合計である。
正答 (4)
正答は (4)。
【何を問うているか】
マンションの構造に関する基礎知識を問う問題です。構造種別、地震力の考え方、耐震改修の工法、荷重の分類という四つの論点が並んでいます。
【(1) 適切】
鉄骨鉄筋コンクリート構造は、鉄骨の骨組みの周囲に鉄筋を配し、その外側にコンクリートを打ち込んだ構造です。鉄骨の粘り強さと、鉄筋コンクリートの剛性や耐火性を併せ持ちます。同じ断面であれば鉄筋コンクリート構造よりも強度を高めやすく、中高層のマンションで多く用いられてきました。本肢は適切です。
【(2) 適切】
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建築物の地上部分に作用する地震力は、各階について、その階が支える重量に地震層せん断力係数を乗じて求めます。この係数は、地域係数、振動特性係数、高さ方向の分布を表す係数、標準せん断力係数の積として定められます。このうち高さ方向の分布を表す係数は、同じ建築物では上の階ほど大きくなります。上層階ほど揺れの加速度が大きくなるためです。本肢は適切です。なお、係数が大きいことと、その階に働く力の絶対値が大きいこととは別で、力そのものは支える重量が大きい下層階のほうが大きくなります。
【(3) 適切】
免震装置は建物と基礎の間に設けるのが基本ですが、既存建築物の耐震改修では、中間階の柱の途中に免震装置を設置する工法(中間階免震)も用いられます。基礎まわりを掘削せずに済み、居住を続けながら工事ができる場合があるという利点があります。本肢は適切です。
【(4) 適切でない。これが正答】
固定荷重とは、建築物自体の重量、すなわち躯体、内外装の仕上げ、設備機器の固定された部分などの重量をいいます。これに対して、人、家具、什器など、移動し得るものの重量は積載荷重として別に扱われます。両者は性質が異なり、積載荷重は室の用途に応じて定められた値を用い、さらに床用、大梁・柱・基礎用、地震力の計算用で異なる値が用いられます。本肢は固定荷重に家具等の重量を含めている点で適切ではなく、これが正答となります。
【荷重の整理】
固定荷重 建築物自体の重量(躯体、仕上げ等)
積載荷重 人、家具、什器など移動し得るものの重量
積雪荷重 積もった雪の重量
風圧力、地震力 外から作用する力
「動かせるかどうか」で固定荷重と積載荷重を分ける、と覚えておくと確実です。
正答は (4) です。
出典:令和元年度 マンション管理士試験問題 問41(公益財団法人 マンション管理センター 公表)出典元ページ
最終更新日
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