民法上の担保物権に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…
午前の部(民法) 午前の部 第11問
民法上の担保物権に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。イ 動産の売買の先取特権は、動産の代価及びその利息に関し、債務者の総財産について存在する。ウ 動産質権は、設定行為に別段の定めがない場合には、質物の隠れた瑕疵によって生じた損害の賠償を担保しない。エ 不動産質権者は、設定行為に別段の定めがあっても、その債権の利息を請求することができない。オ 抵当権は、金銭債権以外の債権を担保するためにも設定することができる。
- (1)アウ
- (2)アオ
- (3)イウ
- (4)イエ
- (5)エオ
正答 (2)
正答は (2)。正しいのはアとオです。
【ア】正しい
留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができます(民法297条1項)。果実は、まず債権の利息に、なお残余があるときは元本に充当します(同条2項)。
【イ】誤り
動産の売買の先取特権は、動産の先取特権(特別の先取特権)の一つで、売買した「その動産」について存在します(民法311条5号・321条)。債務者の総財産について存在するのは一般の先取特権(同法306条)です。
【ウ】誤り
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質権は、元本、利息、違約金、質権の実行の費用、質物の保存の費用及び債務の不履行又は質物の隠れた瑕疵によって生じた損害の賠償を担保します(民法346条本文)。設定行為に別段の定めがない場合は、隠れた瑕疵による損害の賠償も担保します。
【エ】誤り
不動産質権者は、原則としてその債権の利息を請求できません(民法358条)。しかし、設定行為に別段の定めがあるときなどは、この限りではありません(同法359条)。別段の定めがあっても請求できないとする点が誤りです。
【オ】正しい
抵当権は、金銭債権以外の債権(物の引渡しを目的とする債権など)を担保するためにも設定できます。債務不履行の場合に損害賠償の金銭債権に変わったものから優先弁済を受けるためです。登記では、一定の金額を目的としない債権については、その価額を債権額として記録します(不動産登記法83条1項1号)。
【組み合わせ】
正しいのはアとオで、これを組とする (2) が正答です。
出典:2023年(令和5年度) 司法書士試験 午前の部 第11問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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