元本確定前の根抵当権に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…
午前の部(民法) 午前の部 第15問
元本確定前の根抵当権に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 根抵当権者は、担保すべき元本の確定すべき期日の定めがある場合であっても、当該期日の前に担保すべき元本の確定を請求することができる。イ 根抵当権の担保すべき元本の確定すべき期日を定める場合には、その期日は、これを定めた日から5年以内でなければならない。ウ 抵当権の順位の譲渡を受けた根抵当権者が、その根抵当権の譲渡をした場合には、その譲受人は、抵当権の順位の譲渡の利益を受ける。エ 根抵当権の共有者は、他の共有者の同意を得ることなく、その有する持分を譲り渡すことができる。オ 根抵当権者は、その根抵当権を2個の根抵当権に分割して、その一方を譲り渡すことはできない。
- (1)アイ
- (2)アオ
- (3)イウ
- (4)ウエ
- (5)エオ
正答 (3)
正答は (3)。正しいのはイとウです。
【ア】誤り
根抵当権者は、いつでも担保すべき元本の確定を請求できます(民法第398条の19第2項)。しかし、担保すべき元本の確定すべき期日の定めがあるときは、この確定請求の規定は適用されません(同条第3項)。期日を定めた以上、その期日までは確定請求ができないということです。根抵当権設定者からの確定請求(同条第1項。設定から3年経過後)も同じです。
【イ】正しい
民法第398条の6第3項は、担保すべき元本の確定すべき期日は、これを定め又は変更した日から5年以内でなければならないと定めています。
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【ウ】正しい
民法第398条の15は、抵当権の順位の譲渡又は放棄を受けた根抵当権者が、その根抵当権の譲渡又は一部譲渡をしたときは、譲受人は、その順位の譲渡又は放棄の利益を受けると定めています。
【エ】誤り
民法第398条の14第2項は、根抵当権の共有者は、他の共有者の同意を得て、第398条の12第1項の規定によりその権利を譲り渡すことができると定めています。持分の譲渡には他の共有者の同意が必要です。さらに、第398条の12第1項の譲渡なので、根抵当権設定者の承諾も必要です。
【オ】誤り
民法第398条の12第2項は、根抵当権者は、その根抵当権を2個の根抵当権に分割して、その一方を譲り渡すことができると定めています(分割譲渡)。この場合、その根抵当権を目的とする権利は、譲り渡した根抵当権について消滅し、分割譲渡には、その根抵当権を目的とする権利を有する者の承諾が必要です(同条第3項)。
【整理】
元本確定前の根抵当権の譲渡の3つの形
全部譲渡(第398条の12第1項):設定者の承諾
分割譲渡(同条第2項):設定者の承諾+根抵当権を目的とする権利を有する者の承諾
一部譲渡(第398条の13):設定者の承諾(譲渡人と譲受人の共有になる)
共有者の持分の譲渡(第398条の14第2項)は、他の共有者の同意も必要です。
正しいのはイとウですから、正答は (3) です。
出典:2024年(令和6年度) 司法書士試験 午前の部 第15問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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