果実に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…

午前の部(民法) 午前の部 第4問

果実に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 家賃は、法定果実に当たる。イ 利息の計算は、法定果実と同様に、別段の意思表示がなければ、これを生ずべき債権の存続期間に応じて、日割による。ウ 乳牛から搾取される牛乳は、天然果実には当たらない。エ 天然果実は、その元物から分離する時に、これを収取する権利を有する者に帰属する。オ 賃借人は、賃貸借の目的物の天然果実を収取することができない。

正答 (5)
正答は (5)。誤っているのはウとオです。 【ア】正しい 物の使用の対価として受けるべき金銭その他の物は法定果実です(民法88条2項)。家賃は建物を使用させる対価ですから、法定果実に当たります。 【イ】正しい 法定果実は、これを収取する権利の存続期間に応じて、日割計算によりこれを取得します(民法89条2項)。利息は元本を使用させる対価として受ける金銭で、法定果実に当たると解されており、別段の意思表示がない限り、同じく日割で計算されます。 【ウ】誤り 物の用法に従い収取する産出物は天然果実です(民法88条1項)。乳牛から搾取される牛乳は、乳牛という元物の用法に従って得られる産出物の典型例で、天然果実に当たります。
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【エ】正しい 天然果実は、その元物から分離する時に、これを収取する権利を有する者に帰属します(民法89条1項)。記述は条文のとおりです。 【オ】誤り 賃借人は、賃貸借契約に基づいて目的物の使用及び収益をする権利を持ちます(民法601条)。収益には目的物から果実を得ることが含まれるので、たとえば農地の賃借人は収穫物(天然果実)を収取することができます。天然果実を収取する権利を有する者には、所有者のほか、賃借人・地上権者・永小作権者などが含まれます。 【まとめ】 誤っているのはウとオで、この組合せは (5) です。 【整理】 天然果実=物の用法に従い収取する産出物(農作物・牛乳・羊毛・鉱物など)。法定果実=物の使用の対価(家賃・地代・利息)。帰属の基準は、天然果実が「分離の時」、法定果実が「日割」です。

出典:2025年(令和7年度) 司法書士試験 午前の部 第4問(法務省 公表)出典元ページ

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