20 歳の男性。上顎左側大臼歯歯槽部の腫脹を主訴として来院した。3 か月前から徐々に増大してきたという。同部に軽度の圧痛…

C問題 第62問

20 歳の男性。上顎左側大臼歯歯槽部の腫脹を主訴として来院した。3 か月前から徐々に増大してきたという。同部に軽度の圧痛を認める。初診時の口腔内写真(別冊No. 24A)、エックス線画像(別冊No. 24B)、CT(別冊No. 24C)及び生検時のH-E 染色病理組織像(別冊No. 24D)を別に示す。適切な治療法はどれか。1 つ選べ。

歯科医師 2024年(令和6年) 第62問の写真(1/3)歯科医師 2024年(令和6年) 第62問の写真(2/3)歯科医師 2024年(令和6年) 第62問の写真(3/3)
正答 (1)
正答は (1)。摘出術です。 【見るところ】 パノラマエックス線画像(別冊No. 24B)では、上顎左側の第三大臼歯が上方へ押し上げられ、上顎洞の上部(眼窩底の近く)に位置しています。CT(別冊No. 24C)では、左側の上顎洞が境界明瞭な病変で満たされ、内部にその埋伏歯の歯冠が含まれています。周りの骨は圧迫されて薄くなっていますが、浸潤性の破壊はありません。病理組織像(別冊No. 24D)では、嚢胞の壁の内面が、2〜4層ほどの薄い重層扁平上皮で覆われ、上皮脚がなく、角化もありません。その下は線維性の結合組織です。
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埋伏歯の歯冠を含む単房性の嚢胞で、薄い非角化の上皮で裏打ちされており、含歯性嚢胞です。良性の嚢胞なので、原因の埋伏歯とともに嚢胞を摘出します(大きいものは開窓術で縮小させてから摘出することもある)。 【ほかの選択肢】 (2) 切開排膿  膿瘍に対する処置。嚢胞は切開排膿では治らない 誤り (3) 放射線治療  悪性腫瘍の治療 誤り (4) 上顎洞根治術  慢性副鼻腔炎の手術(Caldwell-Luc 法)。嚢胞摘出の際に上顎洞へ到達する経路として似た手技を使うことはあるが、治療法の名前としては摘出術 誤り (5) 上顎部分切除術  悪性腫瘍や局所侵襲性の腫瘍(歯原性粘液腫など)の手術。良性の嚢胞に顎骨の切除は行わない 誤り

出典:2024年(令和6年) 歯科医師国家試験 問62(厚生労働省 公表)出典元ページ

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