6 歳の女児。1 時間前に父親の足があたり右眼を受傷し、右眼痛、複視および悪心を訴えて来院した。眼窩CT 冠状断(別冊N…
午前 第72問
6 歳の女児。1 時間前に父親の足があたり右眼を受傷し、右眼痛、複視および悪心を訴えて来院した。眼窩CT 冠状断(別冊No. 10)を別に示す。治療方針として適切なのはどれか。
- (1)抗菌薬を点眼する。
- (2)自然治癒がみられるため経過観察とする。
- (3)手術で眼窩外に嵌頓した組織を眼窩内に整復する。
- (4)直ちに外眼筋の後転術を行う。
- (5)副腎皮質ステロイド薬を全身投与する。
正答 (3)
正答は (3)。手術で眼窩外に嵌頓した組織を眼窩内に整復するのが適切です。
6歳の子どもが顔を打った直後から、眼の痛み・複視とともに悪心を訴えています。子どもの骨は柔らかいので、眼窩底の骨が折れて開いたあと、はね戻って閉じ、下直筋や周りの組織をはさみこむ(閉鎖型・trapdoor 型の吹き抜け骨折)ことがあります。外眼筋がはさまれて引かれると、眼球心臓反射(迷走神経)で悪心・嘔吐・徐脈が起こります。CT 冠状断(画像の左が患者の右)では、右の眼窩底の骨の線が途中でとぎれ、眼窩内の軟部組織が上顎洞の側へ入り込み、右の上顎洞が濁っているように読めます。外見の腫れが少ないこともあります(white-eyed blowout fracture)。はさまれた筋は時間がたつと血流が悪くなって傷むので、できるだけ早く手術で組織を眼窩内に戻します。
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【ほかの選択肢】
(1) 抗菌薬を点眼する はさまった組織は戻らない 誤り
(2) 経過観察とする 嵌頓した筋が傷み、眼球運動障害が残るおそれがある。待たずに手術する 誤り
(4) 直ちに外眼筋の後転術を行う 斜視の手術ではなく、骨折部からの組織の整復が必要 誤り
(5) 副腎皮質ステロイド薬の全身投与 腫れを減らすために補助で使うことはあっても、嵌頓の治療にはならない 誤り
出典:2023年(令和5年) 視能訓練士国家試験 問72(厚生労働省 公表)出典元ページ
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