浣腸薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…

主な医薬品とその作用 第35問

浣腸薬及びその配合成分に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 浣腸薬は、繰り返し使用すると直腸の感受性の低下が生じて効果が弱くなり、医薬品の使用に頼りがちになるため、連用しないこととされている。b 注入剤を半量使用する場合は、残量を密封し冷蔵保存することで安全に再利用することができる。c ビサコジルは、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し、排便を促す効果を期待して用いられる。d ソルビトールは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。

正答 (5)
正答は (5)。正しいのは(a)だけです。 【(a)正しい ―― 浣腸薬は連用しない】 浣腸薬は、繰り返し使用すると直腸の感受性の低下(いわゆる慣れ)が生じて効果が弱くなり、医薬品の使用に頼りがちになります。そのため、連用しないこととされています。便秘については、まず食事や運動など生活習慣の改善を図ることが基本であり、浣腸薬は一時的な使用にとどめるべきものです。  このほかの一般的な注意  妊婦または妊娠していると思われる女性は使用を避ける。  腹部の膨満に伴う痛みなどを生じやすく、また流産・早産を誘発するおそれがある
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 腹痛が著しい場合や、便秘に伴って吐きけや嘔吐がある場合は使用を避ける。  急性腹症(腸管の狭窄、閉塞、腹腔内器官の炎症等)の可能性があるため 【(b)が誤り ―― 残量は再利用できません】 注入剤の注入量は、通常、半量で足りることもありますが、残量を再利用することは衛生上できません。残った分は捨てることとされています。「密封し冷蔵保存すれば安全に再利用できる」というのは誤りです。  注入剤の使い方として押さえること  薬液を人肌程度に温めておくと、不快感を生じにくい  ゆっくりと注入し、注入した薬液が漏れ出ないよう  しばらく我慢してから排便する  半量など使用する量が指示されている場合、残量は廃棄する 【(c)が誤り ―― これはグリセリンやソルビトールの説明】 「浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し、排便を促す」のは、グリセリンやソルビトールの作用です。ビサコジルは大腸刺激性瀉下成分で、結腸や直腸の粘膜を刺激して排便を促すほか、結腸での水分の吸収を抑えて、糞便のかさを増大させる働きを示します。なお、グリセリンを含む浣腸薬は、痔出血の症状がある人では、グリセリンが傷口から血管内に入って赤血球の破壊(溶血)や腎不全を起こすおそれがあるため、使用前に相談が必要です。 【(d)が誤り ―― 炭酸ガスは炭酸水素ナトリウムの話】 直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生し、直腸を刺激する作用を期待して用いられるのは、炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤です。ソルビトールは、上に述べたとおり浸透圧の差を利用する成分ですから、説明が入れ替わっています。なお、炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤は、まれに重篤な副作用としてショックを生じることがあります。 【まとめ】 浣腸薬の成分は、「浸透圧で水を引き込むもの(グリセリン、ソルビトール)」、「腸粘膜を直接刺激するもの(ビサコジル)」、「ガスで刺激するもの(炭酸水素ナトリウム)」の三つに分けて整理してください。

出典:登録販売者試験 令和3年度(北海道 公表問題)出典元ページ

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