婦人薬として使用される漢方処方製剤に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第44問
婦人薬として使用される漢方処方製剤に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 桃核承気湯は、体力虚弱で、冷え症で皮膚が乾燥、色つやの悪い体質で胃腸障害のないものの月経不順、月経異常、更年期障害、血の道症、冷え症、しもやけ、しみ、貧血、産後あるいは流産後の疲労回復に適すとされる。b 桂枝茯苓丸は、体力中等度以下でのぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症、不眠症に適すとされる。c 五積散は、体力中等度又はやや虚弱で冷えがあるものの胃腸炎、腰痛、神経痛、関節痛、月経痛、頭痛、更年期障害、感冒に適すとされる。d 柴胡桂枝乾姜湯は、体力中等度以下で、冷え症、貧血気味、神経過敏で、動悸、息切れ、ときに寝汗、頭部の発汗、口の渇きがあるものの更年期障害、血の道症、不眠症、神経症、動悸、息切れ、かぜの後期の症状、気管支炎に適すとされる。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (2)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 正
- (3)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (4)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (5)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
正答 (2)
正答は (2)。(c)(d)が正しく、(a)(b)が誤りです。
【(a)が誤り ―― これは四物湯の効能です】
「体力虚弱で、冷え症で皮膚が乾燥、色つやの悪い体質で胃腸障害のないものの月経不順、月経異常、更年期障害、血の道症、冷え症、しもやけ、しみ、貧血、産後あるいは流産後の疲労回復」に適すとされるのは四物湯です。桃核承気湯の説明ではありません。
桃核承気湯の正しい効能
体力中等度以上で、のぼせて便秘しがちなものの月経不順、月経困難症、
月経時や産後の精神不安、腰痛、便秘、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)、痔疾、打撲症に適す
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カンゾウ、ダイオウを含む。妊婦、授乳婦では使用を避ける
【(b)が誤り ―― これは加味逍遙散の効能です】
「体力中等度以下でのぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症、不眠症」に適すとされるのは加味逍遙散です。
桂枝茯苓丸の正しい効能
比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、
のぼせて足冷えなどを訴えるものの月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎、にきびに適す
カンゾウを含まない
「体力中等度以下」と「比較的体力がある」で体質の前提が正反対ですから、冒頭の体力の記述を見た時点で誤りと判断できます。
【(c)正しい ―― 五積散】
五積散は、体力中等度またはやや虚弱で冷えがあるものの胃腸炎、腰痛、神経痛、関節痛、月経痛、頭痛、更年期障害、感冒に適すとされます。対象となる症状の幅が広いのが特徴です。カンゾウ、マオウを含むため、胃腸の弱い人、発汗傾向の著しい人には不向きとされています。
【(d)正しい ―― 柴胡桂枝乾姜湯】
柴胡桂枝乾姜湯は、体力中等度以下で冷え症、貧血気味、神経過敏で、動悸、息切れ、ときに寝汗、頭部の発汗、口の渇きがあるものの更年期障害、血の道症、不眠症、神経症、動悸、息切れ、かぜの後期の症状、気管支炎に適すとされます。「寝汗」「頭部の発汗」という特徴的な語が入っていれば、この処方だと見当がつきます。カンゾウを含み、まれに重篤な副作用として間質性肺炎、肝機能障害が知られています。
【婦人薬の漢方を体力で仕分ける】
体力中等度以上 …… 桃核承気湯(便秘しがち)、桂枝茯苓丸(比較的体力がある)
体力中等度またはやや虚弱 …… 五積散(冷え)
体力中等度 …… 温清飲
体力中等度以下 …… 加味逍遙散、柴胡桂枝乾姜湯、温経湯
体力虚弱 …… 当帰芍薬散、四物湯
冒頭の体力の記述だけで半分近く絞り込めますので、まずそこに目を向けてください。
出典:登録販売者試験 令和3年度(北海道 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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