サリドマイド及びサリドマイド訴訟に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。…

医薬品に共通する特性と基本的な知識 第18問

サリドマイド及びサリドマイド訴訟に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。a 鎮咳去痰薬として販売されていたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児にサリドマイド胎芽症が発生した。b サリドマイド胎芽症として、出生児の四肢欠損、耳の障害等の先天異常がある。c サリドマイド訴訟では、製薬企業のみならず国も被告として提訴された。d 西ドイツ(当時)では、サリドマイド製剤の催奇形性について早期に警告が発せられたため、サリドマイドの薬害事件は日本でのみ問題となった。

正答 (3)
正答は (3)。正しいのは(b)(c)の2つです。 【(a)が誤り ―― サリドマイドは鎮咳去痰薬ではない】 サリドマイドは、催眠鎮静成分として承認され、その鎮静作用を目的として胃腸薬にも配合されました。「鎮咳去痰薬として販売されていた」という点が誤りです。薬効群の入替えは頻出の作り方ですので、「サリドマイドといえば催眠鎮静剤、そして胃腸薬」と結び付けて覚えてください。 【(b)正しい ―― サリドマイド胎芽症の内容】 妊娠している女性が使用したことにより、出生児に先天異常が生じました。  四肢欠損(腕や脚が短い、欠けている)
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 耳の障害  心臓や消化管などの奇形 これらをサリドマイド胎芽症といいます。原因は、サリドマイドの血管新生を妨げる作用です。胎児は成長のために活発に血管を新生しますから、これが妨げられると器官が正常に形成されません。 なお、サリドマイドは光学異性体をもち、有害作用を示すのは一方の異性体(S体)ですが、体内で一方を他方に転換してしまうため、有害作用のない異性体だけを取り出して製剤にしても催奇形性は避けられません。この論点もよく問われます。 【(c)正しい ―― 国も被告になった】 サリドマイド訴訟では、製薬企業のみならず国も被告として提訴されました。1974年に和解が成立しています。「国は被告になっていない」という誤り選択肢が作られやすいところです。 【(d)が誤り ―― 日本だけの問題ではない】 サリドマイドの薬害は世界的に問題となりました。西ドイツ(当時)では催奇形性について早い段階で警告が発せられ、製品が回収されましたが、日本では対応が遅れ、出荷停止や回収措置が遅れたことで被害が拡大しました。「日本でのみ問題となった」という記述は、事実と逆です。 【ここから生まれた制度】 この事件を契機に、世界保健機関(WHO)加盟国を中心に、各国の副作用情報を収集・評価する体制の整備が図られました。

出典:登録販売者試験 令和元年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ

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