漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。…
主な医薬品とその作用 第55問
漢方の特徴・漢方薬使用における基本的な考え方に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。a 日本の漢方医学に基づく漢方薬は、現代中国で利用されている中医学に基づく中薬、韓国の韓医学に基づく韓方薬とすべて考え方は同じで、区別されてはいない。b 漢方の病態認識には、気血水は含まれていない。c 漢方処方製剤の用法用量において、適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3か月未満の乳児には使用しないこととされている。d 一般の生活者では「漢方薬は作用が穏やかで、副作用が少ない」などという認識がなされていることがあるが、まれに肝機能障害や間質性肺炎のような重篤な副作用が起きることがある。
- (1)(a、b)
- (2)(a、c)
- (3)(b、d)
- (4)(c、d)
正答 (4)
正答は (4)。正しいのは(c)(d)の2つです。
【(a)が誤り ―― 漢方薬と中薬と韓方薬は別物】
日本の漢方医学に基づく漢方薬は、現代中国で利用されている中医学に基づく中薬や、韓国の韓医学に基づく韓方薬とは、考え方が異なり、区別されるものです。日本において「漢方薬」として販売されているものは、日本の伝統医学に基づいて組み立てられたものであり、中国の伝統医学に基づく生薬製剤とは同じではありません。「すべて考え方は同じ」という記述が誤りです。
【(b)が誤り ―― 気血水は病態認識に含まれる】
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漢方の病態認識には、次のものが含まれます。
陰陽
虚実
気血水
五臓
「気血水は含まれていない」は明らかに誤りです。漢方薬を使用するときは、患者の証(体質や症状)に合わせて処方を選ぶことが基本であり、証に合わない処方を使用すると、効果が得られないばかりか副作用を生じやすくなります。
【(c)正しい ―― 生後3か月未満には使わない】
漢方処方製剤の用法用量において、適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3か月未満の乳児には使用しないこととされています。この3か月という数字は、そのまま問われます。
【(d)正しい ―― 漢方薬にも重篤な副作用はある】
「漢方薬は作用が穏やかで副作用が少ない」という認識は、一般の生活者に広く見られますが、誤解です。まれに、肝機能障害や間質性肺炎のような重篤な副作用が起こることがあります。
とくに注意すべき成分は次のとおりです。
カンゾウ(グリチルリチン酸) …… 偽アルドステロン症
(むくみ、血圧上昇、低カリウム血症、手足のだるさ、しびれ)
マオウ …… 心臓への負担、不眠、神経過敏。交感神経系への刺激作用
ダイオウ …… 下痢。妊婦や授乳婦では注意
【補足 ―― 医薬品として扱われる範囲】
漢方処方製剤は、処方全体としての作用を見るものであり、個々の生薬成分をバラバラに理解しても正確ではありません。また、用法用量に適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、乳児には慎重に用いる必要があります。
出典:登録販売者試験 令和元年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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