肥満症に用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。…

主な医薬品とその作用 第56問

肥満症に用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。a 肥満症向けの漢方処方製剤は非常に効果があるため、服用中は糖質や脂質を多く含む食品を過剰に摂取しても差し支えない。b 大柴胡湯は、体力が充実して、脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、便秘の傾向があるものの胃炎、神経症、肥満症に用いられる。c 防風通聖散は、小児に対する適用はない。d 防已黄耆湯は、防風通聖散と同じく体力が充実している人の肥満症に用いられる。

正答 (3)
正答は (3)。(a)誤、(b)正、(c)正、(d)誤です。 【(a)が誤り ―― 薬だけで何とかなるものではない】 肥満症に用いられる漢方処方製剤は、生活習慣の改善が図られることが基本であり、食事療法や運動療法の補助として用いられるものです。「服用中は糖質や脂質を多く含む食品を過剰に摂取しても差し支えない」という記述は、明らかに誤りです。 医薬品の説明としてだけでなく、販売時の助言としても、基本は生活習慣の見直しであると伝えるのが正しい対応です。 【(b)正しい ―― 大柴胡湯】 大柴胡湯は、体力が充実して、脇腹からみぞおちあたりにかけて苦しく、便秘の傾向があるものの胃炎、常習便秘、高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛・便秘、神経症、肥満症に用いられます。ダイオウを含むため、体力が充実していない人、胃腸が弱く下痢しやすい人には不向きで、まれに重篤な副作用として肝機能障害、間質性肺炎を生じることがあります。
解説の続きをみる続きを閉じる
【(c)正しい ―― 防風通聖散に小児の適用はない】 防風通聖散は、体力充実して、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちなものの高血圧や肥満に伴う動悸・肩こり・のぼせ・むくみ・便秘、蓄膿症、湿疹・皮膚炎、ふきでもの、肥満症に用いられます。小児に対する適用はありません。 この処方はカンゾウ、マオウ、ダイオウをいずれも含むという、注意すべき生薬を全部そろえた処方です。まれに重篤な副作用として肝機能障害、間質性肺炎、偽アルドステロン症、腸間膜静脈硬化症を生じることが知られています。また、他の瀉下薬との併用は避けることとされています。 【(d)が誤り ―― 防已黄耆湯は体力中等度以下】 防已黄耆湯は、体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの肥満に伴う関節の腫れや痛み、むくみ、多汗症、肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)に用いられます。「防風通聖散と同じく体力が充実している人」という点が誤りです。 まれに重篤な副作用として肝機能障害、間質性肺炎、偽アルドステロン症を生じることがあります。カンゾウを含みます。 【肥満症の三処方を体力で並べる】  防風通聖散 …… 体力充実。腹部に皮下脂肪が多く、便秘がち。小児の適用なし  大柴胡湯 …… 体力充実。脇腹からみぞおちが苦しく、便秘傾向  防已黄耆湯 …… 体力中等度以下。汗をかきやすい水ぶとり 「がっちり便秘型」と「汗かき水ぶとり型」で分ける、と覚えると混同しません。

出典:登録販売者試験 令和元年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ

最終更新日

この回を通しで解く この分野を年度横断で解く

「主な医薬品とその作用」のほかの問題

  1. 令和3年度 第35問止瀉薬に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
  2. 令和4年度 第41問次の記述にあてはまる漢方処方製剤として、最も適切なものを一つ選べ。
  3. 令和5年度 第47問眼科用薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
  4. 令和6年度 第53問一般用医薬品の禁煙補助剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
  5. 令和7年度 第59問忌避剤及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組合せを選べ。
  6. 令和2年度 第25問50歳代の女性、体力中等度以下で、手足が冷え、肩もこっており、頭痛とともに吐きけもする。

問題文・解答の修正依頼

スポンサーリンク