アルドステロン及び偽アルドステロン症に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。…
人体の働きと医薬品 第75問
アルドステロン及び偽アルドステロン症に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。a 偽アルドステロン症は、アルドステロンの分泌が増加していないにもかかわらず、体からカリウムが失われることによって生じる病態である。b 偽アルドステロン症の疑いが生じたら、医薬品の販売等に従事する専門家は医薬品の使用者に対し、直ちに原因と考えられる医薬品の使用を中止し、速やかに医師の診療を受けるよう勧めることが重要である。c 甘草湯のようなグリチルリチン酸を含む漢方処方製剤では、偽アルドステロン症の発症に注意するべきである。d 副腎髄質からのアルドステロン分泌が増加すると、むくみや血圧上昇がみられる。
- (1)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (4)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (5)a: 正 b: 正 c: 正 d: 正
正答 (1)
正答は (1)。(a)正、(b)正、(c)正、(d)誤です。
【アルドステロンとは】
アルドステロンは、副腎皮質から分泌されるホルモンで、腎臓でナトリウム(塩分)と水を体内に貯留し、カリウムを排泄する働きをもちます。分泌が増えると、むくみや血圧上昇が生じます。
【(a)正しい ―― 偽アルドステロン症の定義】
偽アルドステロン症は、アルドステロンの分泌が増加していないにもかかわらず、体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、体からカリウムが失われることによって生じる病態です。
本物のアルドステロンが増えているわけではないのに、アルドステロンが増えたときと同じ状態になるので「偽」と付いています。主な症状は次のとおりです。
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手足の脱力、血圧上昇、筋肉痛、こむら返り、手足のしびれ、全身のだるさ
むくみ(浮腫)、体重増加、尿量減少
カリウムが失われるため、筋肉に関する症状が出る、と理屈で結び付くと覚えやすくなります。
【(b)正しい ―― 疑われたときの対応】
偽アルドステロン症の疑いが生じたら、販売等に従事する専門家は、使用者に対して直ちに原因と考えられる医薬品の使用を中止し、速やかに医師の診療を受けるよう勧めることが重要です。重篤な副作用に共通する対応の原則です。
【(c)正しい ―― グリチルリチン酸を含むもの】
偽アルドステロン症は、グリチルリチン酸やその塩類を摂取することで起こります。甘草湯のようなカンゾウ(甘草)を含む漢方処方製剤では、この副作用に注意が必要です。
とくに注意すべき点を挙げます。
1日最大服用量がグリチルリチン酸として40ミリグラム以上の製品は、
高齢者、むくみのある人、心臓病・腎臓病・高血圧の診断を受けた人で相談が必要
医薬品的用途のほか、甘味料としても食品に使われるため、
複数の製品や食品から重複して摂取してしまうおそれがある
高齢者や小児、低体重の人では、体格に対して摂取量が多くなり
起こりやすい
【(d)が誤り ―― 髄質ではなく皮質】
アルドステロンが分泌されるのは、副腎皮質です。副腎髄質ではありません。
副腎の働きを整理しておきます。
副腎皮質 …… アルドステロン(ナトリウムと水の貯留、
カリウムの排泄)、副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)を分泌
副腎髄質 …… アドレナリン(エピネフリン)、
ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)を分泌
「皮質はステロイド、髄質はアドレナリン」と短く覚えると、入替え問題に強くなります。なお、むくみや血圧上昇がみられるという記述自体は正しいのですが、分泌する場所を誤っているため、(d)全体としては誤りになります。
出典:登録販売者試験 令和元年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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