ボイラーの排ガス中のNOₓを低減する燃焼方法に関する記述のうち、適切でないものは次のうちどれか。…
燃料及び燃焼に関する知識 第29問
ボイラーの排ガス中のNOₓを低減する燃焼方法に関する記述のうち、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)燃焼室燃焼負荷の低減による方法は、一般的に、燃焼室燃焼負荷を低減させると、炉内温度及び火炎温度が低下し、これに伴いNOₓの生成量も減少する。
- (2)燃焼領域の一方を燃料過剰燃焼し、他方を空気過剰燃焼して、全体として適正な空気比でボイラーを運転し、NOₓの生成を低減させる。
- (3)二段燃焼とは、燃焼用空気を一次と二次に分けて供給し、燃焼を二段階で完結させて、燃焼の局所的高温域が生じるのを避けるものである。
- (4)予熱空気温度を下げ、火炎温度を低下させてNOₓを低減させる方法では、エコノマイザを設置して排ガス顕熱回収の減少を補う。
- (5)低NOₓバーナとは、サーマルNOₓを低減するため、燃焼用空気の供給や燃料の供給を適切に行い、二段燃焼、濃淡燃焼が確実に実施できるように設計されたものをいう。
正答 (5)
正答は (5)。これが適切でありません。
低NOₓバーナがねらうのは、主にフューエルNOₓの低減です。サーマルNOₓではありません。
二段燃焼も濃淡燃焼も、まず酸素の少ない(燃料過剰の)場をつくる手立てです。そこでは、燃料の中に含まれる窒素分が窒素酸化物にならず、窒素ガスのほうへ向かいます。燃料由来の窒素酸化物、つまりフューエルNOₓを抑えるための工夫です。
【二種類のNOₓ】
サーマルNOₓ 空気中の窒素が、高温で酸素と結びついてできる
フューエルNOₓ 燃料中の窒素分が酸化してできる
解説の続きをみる続きを閉じる
【手立ての分かれ方】
温度を下げる 燃焼室燃焼負荷の低減、予熱空気温度の低下、排ガス再循環
→ サーマルNOₓに効く
酸素を絞る 二段燃焼、濃淡燃焼、低NOₓバーナ
→ フューエルNOₓに効く
この設問の (1) と (4) は温度を下げる方法として挙げられており、そちらがサーマルNOₓの担当です。同じ設問の中で役割が分かれています。
【二段燃焼】
燃焼用空気を一次と二次に分けて供給し、燃焼を二段階で完結させて、燃焼の局所的高温域が生じるのを避ける
【濃淡燃焼】
燃焼領域の一方を燃料過剰、他方を空気過剰で燃やし、全体として適正な空気比で運転する
【予熱空気温度を下げるときの補い】
エコノマイザを設置して、排ガス顕熱回収の減少を補う
出典:一級ボイラー技士 2025年上半期実施分(2025年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「燃料及び燃焼に関する知識」のほかの問題
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第29問ボイラーの排ガス中のNOₓを低減する燃焼方法に関し、次のうち適切でないものはどれか。
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第27問空気比に関する記述のうち、適切でないものは次のうちどれか。
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第25問液体燃料の供給装置に関するAからDまでの記述について、適切なもののみを全てあげた組合せは
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第23問ボイラー用気体燃料に関し、次のうち適切でないものはどれか。
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第21問重油の性質に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれ
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第29問ボイラーの燃料の燃焼により発生する大気汚染物質に関するAからDまでの記述で、適切なものの
スポンサーリンク

