炭素鋼のぜい性又はぜい化について、適切でないものは次のうちどれか。…
ボイラーの構造及びボイラー用材料に関する知識 第5問
炭素鋼のぜい性又はぜい化について、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)赤熱ぜい性とは、200~300℃の温度において、硫化物、酸化物、銅などが結晶粒界に凝縮又は析出するため、鋼材がもろくなる性質をいう。
- (2)水素ぜい化とは、鋼中に吸収された水素によって、鋼材に生じる延性又はじん性が低下する現象をいう。
- (3)切欠きぜい性とは、切欠きがない場合は十分延性を示す鋼材も、切欠きをつけると、もろくなる性質をいい、切欠きの存在に対する敏感性を切欠き感度という。
- (4)低温ぜい性とは、室温付近又はそれ以下の低温で衝撃値が急激に低下し、鋼材がもろくなる性質をいう。
- (5)苛性ぜい化とは、高い応力が生じているボイラーの鋼板に、濃縮されたアルカリ度の高いボイラー水が触れると、胴板等の性質がもろくなる現象をいう。
正答 (1)
正答は (1)。これが適切でありません。
赤熱ぜい性が起きるのは、200〜300℃ではなく、熱間加工の温度範囲(圧延や鍛造を行う高温域)です。
200〜300℃は、青熱ぜい性が現れる温度です。
【ほかの選択肢】
(2) 水素ぜい化とは、鋼中に吸収された水素によって、鋼材に生じる
延性またはじん性が低下する現象 正しい
(3) 切欠きぜい性とは、切欠きがない場合は十分延性を示す鋼材も、
切欠きをつけるともろくなる性質 正しい
(4) 低温ぜい性とは、室温付近またはそれ以下の低温で衝撃値が
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急激に低下し、鋼材がもろくなる性質 正しい
(5) 苛性ぜい化とは、高い応力が生じているボイラーの鋼板に、
濃縮されたアルカリ度の高いボイラー水が触れると、胴板等の
性質がもろくなる現象 正しい
【ぜい性の温度域を並べる】
低温ぜい性 室温付近またはそれ以下の低温
青熱ぜい性 200〜300℃付近
赤熱ぜい性 熱間加工の温度範囲(圧延・鍛造の高温域)
低い順に並べると、低温 → 青熱 → 赤熱 です。名前の色が、そのまま鋼の色(温度)を表していると考えると覚えやすくなります。「赤熱」なのに200〜300℃では、色も温度も合いません。
【赤熱ぜい性の原因】
硫黄が多い鋼で起きる
硫化物が結晶粒界に集まり、高温でそこが溶けかかってもろくなります。銅が混じっているときも同じことが起きます。
【水素ぜい化が溶接で問題になるわけ】
溶接棒の湿気や母材の水分から、水素が溶接金属に入る
冷えて閉じ込められると、低温割れ(ビード下割れ、ルート割れ)の原因になります。低水素系溶接棒と予熱が対策です。
【苛性ぜい化が起きるところ】
リベットの重ね部や継手のすき間など、ボイラー水が濃縮される場所
出典:特別ボイラー溶接士 2024年上半期実施分(2024年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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