ボイラーの溶接における予熱に関するAからEまでの記述について、適切なもののみを全てあげた組合せは、(1)~(5)のうちど…
溶接施行方法の概要に関する知識 第16問
ボイラーの溶接における予熱に関するAからEまでの記述について、適切なもののみを全てあげた組合せは、(1)~(5)のうちどれか。A 予熱は溶接時の冷却速度を遅くして、残留応力やひずみを低減させる。B 予熱は品物又は溶接部周辺に対して均一に加熱し、溶接中も予熱温度以下にしない。C 溶接部からの拡散性水素の放出を抑制し、溶接割れを防止する。D 一般的には板厚32㎜以上のSB材は50~150℃で予熱を行い、板厚32㎜未満のSB材の予熱は不要である。E 通常、予熱は開先の部分の板厚の2~3倍程度の幅を予熱する。
- (1)A,B
- (2)A,C,D,E
- (3)A,D,E
- (4)B,C,D
- (5)B,C,E
正答 (1)
正答は (1)。A,B が適切です。
【適切なもの】
A 予熱は溶接時の冷却速度を遅くして、残留応力やひずみを
低減させる
B 予熱は品物または溶接部周辺に対して均一に加熱し、溶接中も
予熱温度以下にしない
【C、D、Eの誤り】
C 拡散性水素の放出を抑制するのではなく、促進する
(逃がすことが目的)
D 板厚32㎜未満なら予熱は不要、と板厚だけで決められない。
炭素当量、拘束の度合い、気温、溶接棒の種類でも変わる
E 予熱する範囲は、板厚の2〜3倍では狭すぎる。一般に
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溶接線の両側それぞれ100mm程度を目安に、広くあたためる
【均一に、溶接中も保つ】
一部だけあたためても、まわりへ熱が逃げて意味がない
溶接の途中で温度が下がれば、そこから急冷が始まる
Bは、予熱の要点をそのまま述べた文です。温度を測りながら、下がってきたら加熱し直します。
【水素は「逃がす」もの】
あたためている間に、溶接部から外へ抜けていく
閉じ込めてはいけません。Cは、目的をちょうど裏返しにした文で、毎回のように出るひっかけです。
【冷え方をゆるめると良いわけ】
急に冷えると、硬くてもろい組織ができる
急に冷えると、水素が抜けきらないまま閉じ込められる
急に冷えると、縮みが一気に進んで残留応力が大きくなる
硬化、水素、応力の三つがそろうと低温割れが起きます。
【広くあたためるわけ】
狭い範囲だけ加熱しても、まわりの冷たい母材が熱を吸い取る
範囲が狭いと、かえって温度差が大きくなり、熱応力も生じます。
【板厚だけで決められないわけ】
同じ厚さでも、炭素当量が高ければ焼きが入りやすい
気温が低い日、拘束の大きい継手でも、予熱の必要が増します。
出典:特別ボイラー溶接士 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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